足繁く通いたくなる親しみやすいピッツェリア
生活トレンド研究所では、「日本文化」に関して調査を実施。その調査結果から、全ての世代において外食費が増え、特に外食をしない「内食傾向」が強いと言われている20代男女の3割においても「外食費が増えた」と回答していることが分かりました。■調査期間:2013年10月17日(木)~2013年10月19日(土)
■調査対象:1都3県(東京、埼玉、千葉、神奈川)在住の20~59歳男女計800名
この状況を後押ししているのが、一人あたりの予算が5000円前後で本格的な本場の料理が楽しめるやピッツェリア、トラットリア、ビストロなどの増加。特にピッツェリアに関しては、アメリカ系のデリバリーピザでもともと馴染みのあった「ピザ」を、本格的なイタリアナポリ風の「ピッツア」で食べられるという点が親しみやすくかつ本物志向を追及する自尊心もくすぐり、より外食に足を向けやすくさせています。
今回ご紹介する新店も2013年10月29日にオープンしたピッツェリアです。オーナーピッツァイオーロのつる見直人さん(『つる』はあめかんむりに隹と鳥です)は数々の有名店で修行された後、人形町の人気店「イル タンブレッロ」から独立されました。日本人なら誰もが知っている寅さんの舞台として有名な葛飾・柴又に出来た実力派ピッツァイオーロの新店に注目です。
店舗は京成金町線柴又駅から徒歩2分ほどの場所にあります。店内に入ってすぐ目に入るには、イタリアから直輸入された石窯です。その石釜には店名「luna e Dolce(ルナ エ ドルチェ)」を刻んだ銅版のプレートがはめ込まれています。「luna 」は「月」を意味し、「Dolce」は「甘味」の他に「優しい」という意味があります。
実は、この店名はつる見さんの二人のお子さんのお名前からとったものだそう。大切なお子さんの名前を店名にするなんて、温かで家族想いなお人柄が表われています。このエピソードに通じますが、このお店はファミリー歓迎で店内にはお子さん用のイスがあり、お化粧室にはおむつ替え用の台が設置されています。小さなお子さんのパパであるつる見さんならではの心遣いが随所に散りばめられている温かいお店になっています。
店内に飾られているタンバリンはナポリで見つけたものだそうです。つる見さんが独立する直前まで働いていた「イル・タンブレロ」の「タンブレロ」とはイタリア語でタンバリンの意味です。しかも、雲の奥に満月が見えていて、店名の「LUNA(月)」も描かれていたので、思わず「これだ!」と即決して購入したそうです。
席数は全部で23席ですが、そのうち5席がカウンターです。カウンター席を作ったのもつる見さんのこだわりで、1人でも入りやすいようにとの事でした。小さなお子さんのいるファミリーから、お1人さままで、それぞれのライフスタイルに合わせたお店作りがされています。
オーナーピッツァイオーロのつる見直人さん(左)は数々の有名店で修行された後、人形町の人気店「イル タンブレッロ」から独立されました。ここ柴又はつる見さんが生まれ育った場所。地元を大切にしたいと、この地に自身のお店を構えられたそうです。
当面はつる見さんとマネージャーの桑名建夫さん(右)のお2人だけでお店を切り盛りされるそうです。これだけ席数もある店舗を2人だけで切り盛りするのは本来とても大変な事です。でも、このお2人は以前、茨城の名店「アミーチ」で一緒に働いていらした旧知の仲。あうんの呼吸で働けるので、2人でもちゃんと切り盛り出来るそうです。手に持っているのは、その「アミーチ」で撮影したお2人の写真。つる見さんがアミーチを卒業する日に、「もしかしたら将来一緒のお店で働くかもしれないから」という半分冗談で撮影したものだそう。まさに、その半分冗談が言霊となって実現した素晴らしいご縁です。