品質管理も環境問題にも配慮した工場
ポルトガル郊外にあるボダム社の工場
フレンチプレスコーヒーメーカー等の組み立て生産を行なっているポルトガル工場は、リスボン空港から車で3時間ほど走った郊外にあります。1972年から金属工場として稼働していましたが、1992年にボダム社が100%買収して取得。その後、環境基準の高い工場を目指して、2000年に新工場が設立されています。
工場の入り口には巨大なフレンチプレス用コーヒーメーカーが展示されていました
5000平方メートルの敷地に建つ工場で働く人々は、契約社員も含めて78名。手作業の多いラインですが、長く働き続けている人ばかりのため、誰もが親しく、しかもプロフェッショナルというのが、この工場の特徴でしょうか。これまで数多くの工場を取材してきましたが、ここまで手作業が多く、和気あいあいとしている現場を見るのは初めてのこと。
機械化されているものの、品質を支えているのはベテランのスタッフによる1つ1つの作業
品質管理も徹底していて、視認、サンプル分解、機械によるもの……と1日中さまざまなポイントでチェックが入念に行なわれています。ラインで働いている人も、年に16時間は品質管理チームの一員として働くことが義務付けられているといいますから、その意識も必然と高まるというもの。
手際良く進んでいく作業工程は圧巻
また、工場で使用されている水の80%はリサイクルされる仕組みが整っており、エネルギー効率をよくするなど環境にも配慮。地下部分のほとんどが水のリサイクルのための機械で埋め尽くされている様子に圧倒されました。
工場の一画には出荷を待つ製品がずらりと並んでいました
今後、このポルトガル工場はさらに工場拡大も予定されいているそうで、人員も拡充し、生産品目も増やしていくといいます。特にバーベキュー用品の需要が増えているので力を入れていきたいという話に、世界的なアウトドア志向の一端を見たような気がしました。