歯列矯正/歯列矯正の種類・方法・金額・注意点

手軽な矯正治療 マウスピース矯正のメリットと注意点

歯の矯正治療法は、ワイヤー矯正、裏側矯正、インプラント矯正など様々。最近広まっているのが、特に手軽なマウスピース矯正です。マウスピース矯正の流れと、主なメリット、デメリット。さらに注意点とクリニックの選び方について解説します。

石井 府中

執筆者:石井 府中

歯科医 / 審美歯科ガイド

「歯並びを治したい」と希望される方が、最初に思い浮かべる歯科治療は矯正治療ではないでしょうか。今回の記事では、矯正治療の中でも手軽に行えるマウスピース矯正をご紹介します。

(数ヶ月の短い期間で歯並び治療をご検討されている方は、過去記事「矯正装置を着けずに行う歯並び治療について」「装置を着けない歯並び治療の具体的なポイント」をご参照下さい)


そもそも矯正治療とは

一般的な矯正治療

一般的な矯正治療

矯正治療は見た目を美しく整える歯科治療である「審美歯科治療」の1つ。最もポピュラーなものは、歯の表側にブラケットという装置を取り付け、そこにワイヤーを通して歯並びを少しずつ整える治療方法です。理想的な噛み合わせと歯並びの状態を目指し、ワイヤーやブラケットの位置を調整しながら歯を動かしていきます。これは一般的には「表側矯正」「ワイヤー矯正」と呼ばれています。

他には、表側矯正を舌の側面から行う「裏側矯正」(もしくは「舌側矯正」)。これはブラケットを表に取り付ける表側矯正と反対に、歯の裏側にブラケットを取り付け、ワイヤーを通します。正面から見えないので、ワイヤーやブラケットの見た目を気にする方に支持されている矯正治療です。

それから、「インプラント矯正」。これは歯を動かす際に支点となる位置にインプラントを埋込し、その位置から他の歯を引っ張る方法です。治療期間は一般的な矯正治療より短期で終わる傾向にありますが、ワイヤーを使用する点は上記2点の矯正治療と変わりはありません。

マウスピース矯正のメリット・デメリット

「マウスピース矯正」は、その名の通り、マウスピースを行って矯正治療を行う方法です。最大のメリットは、ワイヤーを使用しないので見た目の違和感がなく、またいつでも取り外しが可能な点です。

他にも
  • 透明なマウスピースを付けているので気付かれにくい
  • ワイヤーなどを通さないので口腔内を傷つけない
  • 金属アレルギーの方でも安心して治療が受けられる
  • 歯磨きや食事、会話などに支障がなく、虫歯にもなりにくい
  • ホワイトニングなど、他の審美歯科治療と併用できる
などが挙げられます。

特にマウスピース矯正を希望されるのは、「人前に出るので目立つ装置は着けたくない」「激しいスポーツをするのでワイヤーを口腔内に入れたくない」など、見た目を気に掛けるお仕事に就かれていたり、装置を常時装着することに抵抗のある方々が多いように見受けられます。

ただ、マウスピース矯正はどんな歯並びの状態の方にも適しているものではなく、極端に歯並びが乱れている場合などには治療が難しいケースもあります。治療を検討されているクリニックで、まずはマウスピースで矯正治療を行えるかどうか相談されると良いと思います。


次のページでは、実際の治療の流れとクリニックを選ぶポイントをご紹介します。

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