次世代エコカーの大本命
まいど、相場の福の神こと藤本です。次世代エコカーの大本命ともいわれる「燃料電池車(FCV)」の普及に向けた動きが活発化しています。今後大きな相場テーマとなりそうな、「燃料電池車」関連銘柄をご紹介しましょう。
燃料電池車って何?
まずは、燃料電池車とは何かをご説明します。水素と酸素を化学反応させて電気を作る燃料電池を動力として、モーターを動かすクルマです。ガソリンに代わる燃料である水素は、環境にやさしく、様々な原料から作ることができるエネルギーです。一度充電すれば、東京-大阪間を走行できるほどの長距離走行が可能となります。電気自動車とは異なり、1回あたりの燃料補給(充電)による走行距離が長いこと、また排ガスをまったく出さず、水しか出ないことから、究極のエコカー、次世代エコカーの大本命と期待が高まっています。
燃料電池車の最近の動き
2013年8月30日の日本経済新聞の1面トップ記事に、「千代田化工、世界初の大型水素基地 燃料電池車用」との大きな見出しが掲載されました。2015年度に世界初の水素燃料の大型供給基地を川崎に建設する見込みで、投資総額は300億円。燃料電池車は2015年、トヨタ自動車とホンダから一般消費者向けの市販車が発売される計画だそうです。その他にも、下記のような動きがあり、世界に先駆けて、燃料電池車普及のためのインフラ整備が進められているようです(いずれも日本経済新聞2013年9月30日朝刊より引用)。
- 川崎重工業:水素輸送船開発。ロシアで水素工場の建設を検討
- 大阪ガス:今年度にも都市ガスから従来の3倍の水素を生産する装置を開発、発売
- JX日鉱日石エネルギー:化石燃料から水素を従来より2割多く取り出す装置を開発
- 大陽日酸:水素ステーションの主要機器をパッケージ化し価格半減
- 神戸製鋼所 :燃料電池車に高圧水素を充填する圧縮機を開発
燃料電池車の関連銘柄は?
燃料電池車の関連銘柄は、自動車メーカー、部品メーカー、燃料供給など多岐に渡ります。今後大きな相場テーマとなりそうなので、関連銘柄をご紹介しましょう。■燃料電池車メーカー
- トヨタ自動車(7203・東証1部):燃料電池車製造
- 本田技研工業(7267・東証1部):燃料電池車製造
- 千代田化工建設(6366・東証1部):水素供給基地
- 大阪瓦斯(9532・東証1部):都市ガスより水素生産
- 川崎重工業(7012・東証1部):水素輸送船、ロシアでの水素製造基地
- JXホールディングス(5020・東証1部):化石燃料より水素生産
- 大陽日酸(4091・東証1部):水素ステーション主要機器製造
- 神戸製鋼所(5406:東証1部):燃料電池車の水素充填する圧縮機
- 三菱化工機(6331・東証1部)水素ステーション一式のエンジニアリング
- 岩谷産業(8088・東証1部):水素事業のパイオニア。圧縮水素、液化水素、外販水素の3つの供給形態でいずれもトップシェア
- 加地テック(6391・東証2部):水素ガスコンプレッサー
- 日清紡ホールディングス(3105・東証1部):燃料電池セパレーター
- JFEコンテイナー(5907・東証2部):燃料電池車の水素ボンベ
特に個人投資家の注目を集めそうな3銘柄
このように、燃料電池車には数多くの関連銘柄がありますが、中・小型で個人投資家好みの銘柄としては、以下の3銘柄が注目されそうです。岩谷産業(8088・東証1部)
JFEコンテイナー(5907・東証2部)
加地テック(6391・東証2部)
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