家計簿・家計管理/食費、水道光熱費、レジャー費など変動費の削減

家計がグッと楽になる!カーシェアライフのススメ

すでに日本に登場して7年が経つ、カーシェアリング。利用者数も85万人と順調に伸びています。しかし、全国的に広く生活に浸透しているとはまだ言い難いのも事実。この新しいクルマ利用術、何がどう便利でお財布にやさしいのか。最新のカーシェアリング事情を検証してみましょう。

清水 京武

執筆者:清水 京武

マネープラン・節約ガイド

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15分から利用可能、面倒いらずのカーシェア

カーシェアリングはその名のとおり、クルマを複数の人とシェアして利用するということ。ただ、シェアといっても、実際は必要なときに「借りる」のであって、その点ではレンタカーと同じ。しかし、そのシステム全体はレンタカーと大きく異なります。

クルマの維持費は家計負担を重くする

クルマの維持費は家計負担を重くする



利用するにはまず、事前にカーシェアリング会社の会員になることが必要。借りるときはスマホやパソコン、携帯電話で最寄りのステーション(駐車拠点)を探し、クルマが空いていれば予約します。

予約が取れたら、ステーションに行き、会員に発行される認証用カードなどをクルマにかざすだけ。ドアが開き、車内にあるカギを受け取れば利用できます。レンタカーのように、店舗で手続きをする、返却時にガソリンを満タンにする、といった手間もありません。

また、短時間(15分毎が一般的)の利用が可能なため、買い物や送り迎えなど、普段の足として手軽に、かつ低料金で利用できるのも大きな特徴です。ちなみに、ガソリン代と保険代は、利用料に含まれているので別途発生はしません。

その料金ですが、まず初期費用として入会時にカード発行手数料が発生。そして、実際の利用にはまず月額の基本料金を支払い(その月の利用料に充てられる)、あとは利用内容に合わせて時間料金と距離料金の合計を支払うというスタイルが一般的です。

ただし、「タイムズカープラス」では15分毎の利用と6時間のパック利用に限り、距離料金はなし。いくら走っても時間料金だけでOKです。また、家族プランでも個人プランと同額の基本料金で済みますので、家族で使うというケースではお得となります。

一方、「オリックスカーシェア」では「基本料金なし」のプランもあり、利用料金は割高になるものの、毎月使わないのであれば合理的とも言えます。

カーシェア大手2社の料金設定(個人会員の場合)

○タイムズカープラス
【初期費用】
入会金/登録料 0円
カード発行手数料 1550円(1人/1枚)
【基本料金】
基本プラン(個人プラン/家族プラン)1030円
→毎月の無料利用料金を含む
【利用料金】
・短時間利用(車種ベーシッククラスの場合)
206円/15分 距離料金はなし
・パック利用(クラス共通)
6時間/4020円 距離料金はなし 12時間/6690円+16円/走行km
アーリーナイト(18~24時)/2060円+16円/走行km、など 

★現在、クイック入会(※)でカード発行手数料無料
(※)Webで申し込み、店舗に来店しカード受け取る

○オリックスカーシェア
【初期費用】
入会金/登録料 0円
カード発行手数料 1000円(1人/1枚)
【基本料金】
個人Aプラン/980円 個人Bプラン/無料
→Aプランは毎月の無料利用料金を含む
【利用料金/車種スタンダードクラス、一般会員の場合】

・個人Aプラン
短時間料
200円/15分+15円/走行km
パック利用
6時間/3500円+15円/走行km、12時間/4500円+15円/走行km、
夜間(20時~翌朝9時)2500円+15円/走行km、など

・個人Bプラン
短時間利用
300円/15分+15円/走行15円
パック利用
6時間/5250円+15円/走行km、12時間/6750円+15円/走行km、
夜間(20時~翌朝9時)2500円+15円/走行km、など

★現在、入会キャンペーン中(2018年3月31日まで)
・月額基本料が2カ月無料 
・時間料金1600円分プレゼント
・ICカード発行手数料無料

大都市に住み、運転は月3~4回なら節約効果は大

さて、気になるのは、カーシェアリングがクルマを所有する場合と比較して、どれだけ家計にやさしいのか、ということ。車種や利用状況によってクルマの維持費はさまざまですが、たとえば、車種は1500ccの小型ガソリン車、年間の走行距離3000km(休日のみ使用)、自宅マンション内に月1万5000円で駐車場を借りているとします。

この場合、ガソリン代(高速代含まず)、車検、保険、12カ月点検、税金、その 他洗車、備品購入などの維持費は、おおよそ年間50万円。月割りにすると、約4万円といったところでしょう。

これをすべてカーシェアリングの利用に切り替えてみると、月1万5000円前後の出費で済むはずです。また、クルマを所有していれば、クルマの購入代金そのものが発生します。国産の1500ccクラスであれば新車で150万~180万円。これも上乗せすれば、クルマを所有することによるコストはさらに上がります。

ただし、コストが安くても、すべての人にカーシェアリングがオススメというわけではありません。まず、ステーションが自宅近くにないと、借りるのもひと苦労です。もっともステーション数が多いタイムズカープラスは現在、全国に約8000カ所。

しかし、どうしても首都圏や主要都市に集中します。また、ステーションが多い東京23区や横浜市でも、1つのステーションに配備されているクルマは多くの場合、1台ないし2台。使いたいときにすでに使用中という可能性も考えられます。

カーシェアリングを利用するとお得な人は?

現時点で、カーシェアリングに利便性があり、家計負担を抑えるのに有効なのは、以下のようなケースになりそうです。
  • 首都圏もしくは主要都市の中心エリアに在住
  • 利用するのは休日のみ、あるいは月に3~4回程度。長距離利用は多くて月1回
  • クルマを所有すれば、1万円以上の駐車場代が発生する
とはいえ、クルマの維持費は、家計の見直しにもっとも効果のある固定費の、いわば代表格。こういう条件に当てはまるのならば、検討してみる価値は十分にあるといえるでしょう。
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