日本人にとっては隣国との複雑な歴史を感じるスポット
近代的なビルが立ち並ぶ韓国の首都ソウルの中心部の一画を切取るように、ソウルを代表する古宮の景福宮(キョンボックン)が、壮厳な佇まいを見せています。景福宮は、1392年から1910年まで続いた李氏朝鮮時代の王宮として利用されました。李氏朝鮮の王が政務を行うだけでなかう、日常の生活もこの宮殿の中で行いました。その壮大な規模は、他に類を見ません。1443年には、李朝第4代王の世宗が、この王宮の中で、現在も韓国で使われているハングル文字を創出したと伝わります。
また微妙に日本とも関りあっており、1592年に豊臣秀吉によって始められた文禄・慶長の役でほとんどの殿閣が焼失したり、日露戦争後に韓国を併合した日本政府によって、敷地内正面に朝鮮総督府庁舎が建設されたりもしました。日本人にとっては隣国との複雑な歴史を感じるスポットと言えます。
正門の光化門(クァンファムン)を入った敷地内には、興礼門(フンレムン)、勤政門(クンジョンムン)、勤政殿(クンジョンジョン)、思政殿(サジョンジョン)、康寧殿(カンニョンジョン) 、交泰殿(キョテジョン)、慶会楼(キョンフェル) 、修政殿(スジョンジョン)など、数多くの建造物が点在しています。各々の建造物には、李氏朝鮮の文化や歴史が漲っています。
また、歴史的な建築物の中に、名園の慶会楼(キョンフェル)や香遠池(ヒャンウォンジ)も、往時の姿で残っており、四季折々の彩りを放っています。
■景福宮
住所:ソウル特別市鍾路区世宗路1-56
電話番号:02-738-9171
営業時間:1月~2月 9:00~17:00、3月~5月・9月~10月 9:00~18:00、6月~8月 9:00~18:30、11月~12月 9:00~17:00
定休日:毎週火曜日(旧正月・秋夕(チュソク)時期を除く)
料金:25歳以上 3000ウォン、24歳以下 1500ウォン
HP:www.royalpalace.go.kr/html/main/main.jsp
※データは記事公開時点のものです。