前田慶次を知らしめた記念すべき作品
■作品名花の慶次 雲のかなたに
■作者名
原哲夫
■原作者名
隆慶一郎
■巻数
全18巻 (文庫版：全10巻）
■連載雑誌
週刊少年ジャンプ
■おすすめの理由
戦国の世を、当代きっての傾奇者として生きた前田慶次（前田慶次郎利益）の奔放な生涯を描いた作品です。
前田慶次は、織田家の重臣・滝川一益の従弟・益氏の次男として生まれ、
前田利家の兄・利久の養子となった歴史上実在の人物。
慶次は当初、利家に従い武功をたてますが、後に利家と不仲になり前田家を出奔、
京都で浪人生活を送りながら、古田織部や里村紹巴などの文化人と交流します。
その後、連歌会で知り合った上杉景勝とその執政・直江兼次の知遇を得て、
上杉家に1000石で仕えます。
そして、関ヶ原の合戦の後、上杉家が米沢へ転封されるとその地で隠棲し、亡くなりました。
「花の慶次」の作者・原哲夫は「北斗の拳」などでみせる熱く、濃いキャラクターを描かせたら並ぶべきものがいないと評される漫画化です。
「花の慶次」には、「北斗の拳」ほどの荒唐無稽な世界観はありませんが、それでもバケモノじみた強さの主人公・慶次がバッタバッタと敵を薙ぎ倒す活躍には面目躍如たるものがあります。
「花の慶次」は、戦国一の傾奇者であり、さらに当代有数の文化人であった、
前田慶次を知らしめた記念すべき作品です。
