消防士、そしてハイパーレスキュー隊員を志す朝比奈大悟
■作品名め組の大吾
■作者名
曽田 正人
■巻数
単行本:20冊、文庫版:11巻
■おすすめの理由
漫画を見て初めて泣いたり笑ったりした作品です。
そして、主人公のペースにはまると喉が渇くことが有るので、注意して下さい。
主人公、朝比奈大悟が消防士となりその後、特別救助隊の資格を取り
ハイパーレスキュー隊員として活躍し、幸せな家庭を築くまでのお話しです。
子供の時に、火災に巻き込まれ消防士に助けられた経験から
消防士を目指しその世界に入る朝比奈大悟。
日常の平和すぎるほのぼのシーンから、恐ろしい火災のシーンでは息をのみ、
毎回のどがカラカラに渇きます。
ベテラン消防士の持っているスキルの偉大さを知り、
見ながら一緒に消防の世界を知ることとなります。
朝比奈大悟の出動する火災現場からは誰一人死者が出ません。
奇想天外とも言える救出劇で尊い命を救っているのです。
そんな型破りな危険とも思える救出手段を先輩は危惧します。
いつもアドレナリン出しっぱなしで全力で火災現場と戦う朝比奈大悟……
見ていて、彼の息遣いまでも伝わり、一緒に息苦しくなる時も有ります。
しかしそれ以上クールに救助にあたる人たちの存在を知り、次へのステップへと志します。
それが、マンガの中でオレンジ(特別救助隊)と呼んでいる消防の専門部隊(エリート)です。
彼等だけが手を通すことを許された、オレンジ色の救助服。
大悟はこれにターゲットを絞りオレンジ色に突き進みます……。
そんな意味合いの有る存在すら知らなかったので、
知ってからは私も消防士やオレンジに憧れました。
このマンガでは大悟はもう一つ気になる憧れが有ります。
それは高校時代の担任でも有る落合静香先生です。
消防士になるきっかけもこの先生が大悟から引き出したのです。
過酷な試練や同僚とのバトルが続く中、のんびり屋の先生と会う時やデートの約束に限って
災害に巻き込まれ、最後まで見ていてハラハラしました。
型破りな大悟が段々大人に成長する辺りも見応えが有ります。
そんな消防の世界に力を込めた漫画は、
後に小学館漫画賞や文化メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞します。
主人公が東京消防庁のイメージキャラクターに選ばれたり、
アニメ映画化されたり、テレビドラマにもなりました。
誰が読んでも単純に笑ったり、泣いたり出来る躍動感有るマンガです。