介護福祉士/介護福祉士試験について

介護福祉士試験の出題範囲と傾向!ここは押さえておきたいポイントは?

介護福祉士試験の出題範囲から「ここは抑えておきたい」というポイントをご紹介します。通勤途中などの空き時間などにご活用ください。

小山 朝子

執筆者:小山 朝子

介護福祉士ガイド

<目次>  

ラストスパートで試験対策を

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試験当日にそなえて重要事項の確認を


年が明けると、まもなく筆記試験。受験予定の人は追い込みをかけていることでしょう。試験対策に抜かりはないか、筆記試験の出題内容をもう一度おさらいしておきましょう。出題の領域は以下のように分類されます。

人間と社会
・人間の尊厳と自立
・人間関係とコミュニケーション
・社会の理解

【介護】
・介護の基本
・コミュケーション技術
・生活支援技術
・介護過程

【こころとからだのしくみ】
・発達と老化の理解
・認知症の理解
・障害の理解
・こころとからだのしくみ

【医療的ケア】
・医療的ケア

【総合問題】
・総合問題
 

歴史と法律の内容は暗記するつもりで

では、さっそく「人間の尊厳と自立」からポイントを確認していきましょう。そもそも「人間の尊厳」とは、人の個別性を尊重すること、「自立」とは、外部の働きかかけや影響を受けながらも、独自で判断し、行動することです。

自立という言葉に関連して覚えておきたい歴史的な動きが「自立生活運動(IL運動)」。1960年代後半から1970年代初頭にアメリカで始まり、障害者が一般社会の中で健常者と同じように社会の一員として参加することを目指しました。

加えて、「独立宣言」(1776年・アメリカ)、「人権宣言」(1789年・フランス)、世界で初めて生存権を規定した「ワイマール憲法」(1919年・ドイツ)、「世界人権宣言」(1948年・国連)などの歴史も要チェックです。

さらに試験対策で重要なのが、以下のような人間の尊厳に関する法律とその内容です。

●世界人権宣言
・第1条 すべての人間は、生まれながらにして自由であり、かつ尊厳と権利とについて平等である
・第22条 すべて人は、(中略)自己の尊厳と自己の人格の自由な発展とに欠くことのできない経済的、社会的及び文化的権利を実現する権利を有する

●日本国憲法
・第25条 すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する

●社会福祉法
・第3条 福祉サービスは、個人の尊厳の保持を旨とし~

●介護保険法
・第1条 この法律は、加齢に伴って生ずる心身の変化に起因する疾病等により要介護状態となり、入浴、排せつ、食事等の介護、機能訓練並びに看護及び療養上の管理その他の医療を要する者等について、これらの者が尊厳を保持し、(中略)国民の共同連帯の理念に基づき~

※介護保険制度は、「自立支援」を目指すものであるが、その根底にあるのは「尊厳の保持」である
 
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「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」  (日本国憲法)


そのほか、高齢者や障害者の権利を擁護する制度や事業としては、「成年後見制度」や「日常生活自立支援事業」があります。「アドボカシー」(権利擁護、代弁)、「エンパワメント」(その人本来の力を取り戻し、能力を高めていこうとする援助)などの言葉も押さえておきたいもの。

また、高齢者の権利利益を養護することを目的とした「高齢者虐待防止法」についても、過去の試験で出題されています。高齢者虐待には、「身体的虐待」、「ネグレクト」(放棄)、「心理的虐待」、「性的虐待」、「経済的虐待」があります。

ポイントは整理できましたか?自信をもって試験に臨んでくださいね!
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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