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首都直下地震が来ても地震保険って払われる?(2ページ目)

9月1日は防災の日です。90年前のこの日に関東大震災が発生し、190万人が被災し、10万人の尊い命が奪われました。もし今、首都直下地震が起きたとしたらその被害は計り知れません。大地震に備えるために、まず思い浮かぶのが地震保険ですが、そんな大きな地震が起きてもちゃんと保険金は払われるのでしょうか?

山口 京子

執筆者:山口 京子

家計簿・家計管理ガイド

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4兆8000億円足らない!

地震はいつ来るかわかりません。2年前に1兆2000万円を支払ったということは、貯めていたお金はどうなったのでしょう。地震保険ができた1966年からお金を貯め始め、東日本大震災前は2兆4000億円でしたが、1兆2000億円払ったので、残りは1兆2000億円となりました。

6兆2000億円のうち、政府と民間で貯める目標が決められています。政府が5兆9595億円、民間が2405億円です。今貯まっているお金は、政府が9623億円、民間が4215億円で、合計1兆3838億円。およそ4兆8000億円積立て不足になっています。お金が貯まる前に、大きな地震が起こったらどうなるのでしょう?

足らない部分は、借金をしてお金を用意します。政府の積立金は「特別会計」というお財布に入っていますが、社会保障や教育などのお金が入っている「一般会計」というお財布から借りてきます。(平成25年度、一般会計予算は92兆円です)この借入れは、新たに入ってくる地震保険料で返していきます。

関東大震災は200年~400年が周期といわれています。30年以内の発生確率は1%未満。予想支払い保険金は5兆5000万円。関東大震災の次に大きな規模は、東海・東南海・南海の3連動地震で、予想支払保険金は 4兆2000億円、30 年以内の発生確率は 8.8%です。

過去の大きな地震の周期から見た発生確率は低いのですが、油断はできません。首都直下地震、南海トラフの地震が30年以内に起こる可能性は70%です。地震保険は積立金を増やしながら、次に来る大きな地震に備えます。毎年の保険料から積み立てられるお金は、1000億円です。今後も注意して、積立金の推移と積立不足分をどうするのか、注目したいです。

本当に地震が来たら?

地震保険の加入は、阪神淡路大震災以降増えています。火災保険に地震保険をつけている人は56.5%、半数以上です。ところが、全世帯の中で地震保険の加入率は、首都直下地震が起こる可能性があるといわれている地域で、32.6%、南海トラフの地震が起こる可能性があるといわれている地域で29.4%です。可能性が高くても、およそ7割の人は備えがありません。

地震保険以外に、住宅が壊れた時お金が受け取れる制度は、都道府県の被災者生活再建支援制度があります。支援金は、全壊の場合で最高で300万円です。これだけでは、当然お家は建てられませんから、やはり自分で備えることが大切です。


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