賢く生きる3分間マネーハック/賢く生きる 3分間マネーハック

DINKSの老後資産準備に役立つヒント(2ページ目)

老後資産準備のポイントを3つのケース別に考える最後の事例は「DINKS」。DINKSの場合、共稼ぎをしているから老後の準備は「負担半分」と考えたいところですが、もし老後の準備は「準備2倍」だとしたらどうしますか?

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

  • Comment Page Icon

DINKSは老後資金準備の自覚を高めよう

DINKSの定義に、共稼ぎ(=Double Income)という言葉が含まれていますが、どちらも正社員で共稼ぎしている場合、きわめて注意すべきテーマがあります。それは、「かなり自覚的に老後資金準備すべし」ということです。

年収にもよりますが、どちらも正社員で共稼ぎをしていると、同世代の子育て夫婦や独身者と比べて豊かな生活をしていることが多くあります。仮に夫が年収550万円、妻が450万円稼いでいると、合計所得ではなんと1000万円ということになります。30代でも「年収1000万円」ということが十分ありうるわけです。毎月の家計に50万円使っていたりすることもありますが、その収入すべてを自分たち2人だけの生活に回すことができますので、かなりリッチな生活になるわけです。

そもそも、DINKSという用語は共働きで子がない夫婦は消費が旺盛だから、これをどうビジネスとして顧客にするか、という文脈で語られることが多いものです。食事もおいしいところによく食べに行けますし、部屋も少し広めの家を探せます。家具もちょっといいものを選べます。お店からしてみると、よいお客さん、というわけです。

現役時代は、生活をかなりエンジョイできるのがDINKSなのですが、問題は年金生活です。高所得者は年金保険料も多く納めるため、厚生年金を比較的多く受けられます。また、夫も妻も厚生年金を受けられるため、世帯の合計としては年金額はかなり増えます。DINKSの年金水準を推計するとおそらく月額29.6万円程度は期待できます。

これは夫が会社員で専業主婦の夫婦が合計約23万円であることを考えればかなり多いのですが、DINKS側からはそう見えないのではないでしょうか。むしろ、「これしかもらえないの?」となりそうです。
もしDINKSのままセカンドライフに入れば、老後の生活の不足を子に頼るようなこともできません。

→対策はとにかく自助努力。次ページで貯め方をアドバイス。
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます