業績は順調に成長、シェアも拡大

■2012年12月本決算(カッコ内は前年比)
  • 売上高 556億1500万元(+11.0%)
  • 営業利益 22億1900万元(+24.9%)
  • 純利益 16億9500万元(+20.4%)
  • 粗利益率 16.1%(+1.1ポイント)
  • 営業利益率 4.0%(+0.5ポイント)
  • 純利益率 3.0%(+0.2ポイント)
■部門別(売上比率/売上成長率/利益率)
  • 洗濯機 9.3%/+6.4%/8.3%
  • 給湯器 8.1%/+17.3%/11.1%
  • 販売・サービス 91.3%/+11.9%/1.5%

上記のとおり、海爾集団は順調に売上・利益額が連続的に成長しており、利益率水準は低いのですが、少しずつ向上しています。

洗濯機、給湯器の売上比率は、外部顧客(量販店など)へ販売したベースとなりますが、実はそれ以上の台数を自社の販売網に乗せており(内部売上)、それらは最終的に販売・サービス部門の売上高に入っています。

販売・サービス部門には、ハイアール製品専門の販売店のほか、買収した日日順グループの家電量販店が入り、ハイアール製品以外の家電も販売します。売上的には9割以上をこの販売・サービス部門が占めますが、利益額ベースでは約半分を洗濯機が占めており、販売・サービス部門の利益額は1/3程度の貢献に留まります。

洗濯機の世界シェア(販売台数ベース)は4年連続一位となる11.8%になり、2010年の9.1%から徐々に増え続けています。国内に限ればシェア31.2%で、こちらも前年より4.2ポイント増加しました。省エネタイプ製品が売れており、ブランド力を強めています。

給湯器の国内シェアも19.9%でトップを守っています。電気給湯器の販売台数は前年比+28.5%増、ガス給湯器は+7.9%増で、いずれも前年の成長率を少し上回りました。こちらの省エネタイプの製品の開発を重視し、複数の賞を獲得しています。

販売部門は物流システムの効率化を図り、アフターサービスのほか、オンライン販売サイトにも力を入れています。

全体に安定した成長が続いており、効率化によって利益率水準も向上している印象です。なお、中国会計基準による2013年第1四半期(1-3月期)の財務データによると、当四半期売上高は前年比+14%増、純利益は+25%増と、今期も順調なスタートを切りました。3部門とも2桁の売上成長(+12~21%増)を見せています。

株価は半年間調整しており、上抜けを試す段階

海爾電器の財務グラフと週足3年チャート

海爾電器の財務グラフと週足3年チャート(クリックで拡大)

2010年より売上高が大きく増加したのは、家電量販店の買収効果によります。ただ、上で見たように、販売部門の利益率は低く、この年より利益率水準は下がっていますが、徐々に持ち直してきているところです。

バランスシート、キャッシュフローとも強く、多額の現金を保有しています。これによってさらなる買収が可能となっていましたが、2012年に発表したニュージーランドの家電大手、フィッシャー&パイケル社に対する買収資金に約7億米ドルが必要となる見込みです。

家電製品に対する経済刺激策(補助金制度)が出るかどうか、ということよりも、そのようなものが出ずともここ数年、省エネ、良品質、安価というブランド力を浸透させ、2ケタ成長を続けてきました。主力製品はシェア1位の座をさらに強めています。企業努力でマーケットに勝ってき民営企業といえます。

今後中国が内需、個人消費主導型の経済にうまく舵を切れれば、消費者をうまくつかんできた同社に一段の買いを入れることも可能と考えます。

2013年7月末時点で上場来最高値近辺にある株価は半年間調整しており、上抜けを試す段階です。2011年末には40週線を深く切り込むほど下がったこともあったので、いつも上抜けに成功するとは限りませんが、仮に今回失敗したとしても、いずれはこの高値ラインを抜けてくると思います。

ファンダメンタルズは良いので、8月末頃に出てくる中間決算が予想以上に良ければ、そして香港市場の上昇トレンドが持続するなど好条件が重なれば、このまま一気に上抜ける可能性もあると見ています。

参考:中国株通信

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