なぜかおカネが寄ってくる人の習慣<3>
お金持ちは手を付けるタイミングが早い
なぜかお金が寄ってくる人の仕事術
「仕事が早いというと、書類を作るのが早いとか、計算が早いとか、文章を読むのが早いというように、作業スピードが早いというイメージを持っている人がいます。もちろんそれもありますが、もっと大きな違いは仕事が早い人は『仕事に取り掛かるタイミング』が早いのです」
たとえば1週間後に仕上げなければならない仕事があるとします。3日で終わる仕事だとすると、すぐにやらなくても3日後から手を付ければ十分間に合う。そういう計算を立てて、とりあえず目先はいま追われている仕事からこなす。そういうことはありませんか?
「仕事が早い人の特徴はとにかく30分でも、その仕事にまず手を付けてしまいます。仕事は動きだす瞬間が一番エネルギーを使います。物理で習ったように物体が動き出す瞬間が一番エネルギーを必要とするのと一緒。動きだしてしまえばあとは慣性の法則で意外に仕事は流れて行く。その最初の30分の取っ掛かりが早い人が、仕事の早い人なんです」(和仁さん)
仕事のアンテナが立てば情報は自然に入る!
最初の30分で、その仕事に対するアンテナが立つことも大きいと和仁さん。「仕事を始めることで、その仕事がどういうものか全体像がおおよそ分かります。同時にその仕事に必要な情報が何かが分かります。すると必要な情報に対するアンテナが立つ。その仕事に有益な情報や知識が自然と頭に入ってくるようになります」
無意識に脳や体全体が、その仕事に向けたふさわしい「仕様」になると言ってもいいかもしれません。こうなると別な仕事をしている時でも無意識にその仕事のテーマで頭の中の情報が組み立てられていくと和仁さんは話します。
「仕事が早い人は取っ掛かりが早いため、自然と心と頭、体がその仕事のモードになっていく。だから結果としてアウトプットが早くなる。けっして個別の作業が早いから仕事が早いというわけではないのです」(和仁さん)
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和仁達也さん
ビジョンとお金を両立させる専門家、ビジョナリーパートナー。1972年生まれ。名古屋大学卒業後、27歳で起業。現在、(株)ワニマネジメントコンサルティング代表。企業や歯科医院のコンサルティングの他、最近ではコンサルタントや士業に、顧客の成果を出して高額報酬が長期継続するやり方を塾で伝授している。
著書に13刷のロングセラー「世界一受けたいお金の授業」(http://tinyurl.com/4nej4lf)ほか。http://www.wani-mc.com
取材・文/本間大樹 イラスト/竹松勇二 パネル・図版/引間良基