17万石の権勢を誇った川越藩唯一の遺構
江戸時代には小江戸と称された埼玉県川越市に築かれた川越城本丸御殿が、城下町としての長い歴史を今に伝えています。江戸時代には17万石の権勢を誇った川越藩唯一の遺構が本丸御殿です。川越城の起源は、室町時代の1457(長禄元)年、関東管領を務めていた上杉持朝の命により、太田道真、道灌親子が築城したことに始まります。江戸時代には、江戸幕府の北方面の守りの拠点として幕府の重臣が入城しました。
最盛期には、本丸、天神郭、二の丸、八幡郭、三の丸の他、曲輪、富士見櫓、12の門が建ち並びよりなり、1025坪の規模を誇っていました。それらの建物の多くは、明治維新後の解体によって姿を消しましたが、1848年(寛永元)年に松平斉典が建造した本丸御殿の玄関と、家老詰所が当時の姿で残されています。
御殿とは言っても、板張りの廊下によって取り囲まれた各部屋の装飾は質素なもので、装飾などは最低限に留められ、江戸時代の武家の生活が偲ばれます。家老詰所には、合議を行う家老の人形が実物大で設置され、歴史ドラマのシーンが目に浮かんできます。
■川越城本丸御殿
住所:埼玉県川越市郭町2-13-1
電話番号:049-224-5940
料金:<中学生以下>無料,<高校・大学生>50円,<一般>100円
営業時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
定休日:毎週月曜日(休日の場合は翌日),年末年始(12/28~1/4),館内整理日(毎月第4金曜日、但し休日は除く)
公式HP:http://museum.city.kawagoe.saitama.jp/hommaru/
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