日射遮へいを活用して季節の変化に対応する

季節に対応する開口部のあり方を考える

開口部は外壁と比べると熱損失が大きいところです。敷地条件によって時には大きな開口部がほしいときもあるでしょう。しかし大きな開口部は住まい全体の断熱性で考えると弱点になりやすいところでもあります。四季折々の変化はもちろん、デザイン性なども含め全体のバランスを考慮して断熱と開口部のあり方を考えてみましょう。

開口部への関心の高まり

昨今、住まいの省エネルギー化が進むにつれ開口部はますます重要な役割を担っています。特に住宅エコポイント制度実施以来、断熱の内窓（インナーサッシ）の設置が認知され、開口部の断熱性能はかなり認識され、関心も高まってきています。

外部に取り付ける日射遮へい部材は効果「大」

これまで次世代省エネ基準においては、開口部の付属部材としてあるのはレースのカーテンや内付ブラインド、障子などでした。外付けスクリーンのような部材は適用されていません。そこで近年注目されてきたのが内窓（インナーサッシ）ではなく、外部に取り付けるスクリーンです。窓の外部に取り付ける遮へい材の効果は資料からわかるように非常に高く、後からでも取り付けることができるように工夫しておくことです。

※日射熱取得率とは・・・ガラス窓に入射した日射熱が室内側に流入する割合を「日射熱取得率」と呼び、日射熱取得率が大きいものほど日射熱を室内に取り入れるので暖房を重視する部屋に適しています。日射熱取得率が小さいものなど冷房を重視する部屋に適している。
※ガラスに入射する日射を1.0としている。