中国のシェールガス銘柄、三江精細化工

シェールガス革命では、シェールガスを原料に二次的な化学製品を作るメーカーが恩恵を受けそう

シェールガス革命では、シェールガスを原料に二次的な化学製品を作るメーカーが恩恵を受けそう

三江精細化工(サンジャンファインケミカルズ)は、天然ガスから生成されるエタンを原料に、エチレンオキシドという液体を作る化学メーカーです。

エチレンオキシドは反応性に富み、水・アルコール・エーテルによく溶ける性質から、洗剤や合成樹脂などの原料となるものです。また、同社は自社で作ったエチレンオキシドを原料に、「界面活性剤」という化学製品も製造しています。界面活性剤も洗剤や化粧品などの原料となります。

石油やガスから二次的に精製される化学製品は、シノペックやペトロチャイナ傘下の国営企業により大きなメーカーがありますが、エチレンオキシドの民営としては、同社が最大手となります。

同社の注目ポイントは、米国で起きているシェールガス革命により、原材料であるエタン価格が下がる可能性があることにあります。

シェールガスを採掘する最上流の企業はあまり恩恵を受けません。なぜならガスの価格が劇的に下がるからです。シェールガスブームによって恩恵を受けるのは、それらを原料として使う二次的なメーカーか、ブームによって資源の運送に絡む輸送株などであります。米国ではその点が顕著に表れており、石油ガス企業の株価が上がらない一方で、鉄道株や化学株が大きく上昇しています。

生産拡大で順調推移

三江精細化工は、2010年9月16日の上場以来3度目となる2012年通期決算を発表しました。売上は前年比21.3%増の25億2140万元、純利益は15.2%増の4億6680万元となっています。

上場からここまで通算の成長率を年率平均で表すと、純利益額は年平均+37.7%増ペースで、主力製品のエチレンオキシドの生産キャパシティは同 %増ペースで大きくなってきました。悪くない成長率です。

2012年は工場増設が寄与し、エチレンオキシドの生産量が前年に比べ+21.1 %増(自社持ち分のみの計算)となったことが増収増益に貢献しました。エチレンオキサイド平均単価は前年比4.5%減少して1トン当たり1万1629人民元でした。しかし、原材料価格の低下と新しく増設した生産設備の効率化により、同製品の粗利益率は約2.3ポイント上昇しました。エチレンオキシドの原料となるエタン価格は4月に1トン当たり1402米ドル、6月942米ドル、9月1368米ドルと低めに推移しています。

2012年10月に稼働した年産5万トンの新しい合弁工場(50%権益)は、年末までに1万4760トンのエチレンオキシドを生産しました。通期にフル寄与する2013年は5万5000トンの生産をこの新工場から予定しています。また、別に年産10万トン規模のエチレンオキシド工場が今年1月に完成し、2月より生産開始しています。この別工場からは今年9万2000トンの生産を予定します。

これらの相次ぐ拡張計画の結果、この1年間でエチレンオキシドの生産能力は83.3% (18万トン)増加し、合計33万トンとなりました(以上は合弁先相手企業の権益分も含めた数字)。

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