株式戦略マル秘レポート/戸松信博の「海外投資、注目銘柄はここ!」

中国IT企業の新生、YYに期待!(3ページ目)

YYは2012年11月に新規上場した、中国のソーシャルネットワークを運営するIT企業です。非常に小さなサイズの銘柄ですが、既に4億5700万人の会員基盤を保有しており、中長期的な大成長の可能性を予感させます。

戸松 信博

執筆者:戸松 信博

外国株・中国株ガイド

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バランスシートは大方のネット企業の例に漏れず健全

バランスシートは大方のネット企業の例に漏れず大変健全

バランスシートは大方のネット企業の例に漏れず健全


YYの粗利益率はおよそ50%ほどあります。粗利益額から後に差し引かれる費用として販管費があるほか、研究開発費に売上の20%近くを注いでいます。そして現時点での最終利益率は20%ほどになりますが、今後売上高が増えていくほど純利益率やROEも上昇していけます。直近のROEは9.2%です。バランスシートは大方のネット企業の例に漏れず大変健全であり、上場で得た資金も利用しながら、多額の設備投資を行っている最中です。

中長期的な大成長となるか!? 今後も注目していきたい

同社は、娯楽指向の強い若者の関心を引くSNSサイトを運営する成長初期の企業に過ぎません。最終利益率やROEを論じるほど成熟してもおらず、四半期毎にこれらの数字は大きく変わってきます。

ただ、4億人を超える登録ユーザーにアクセス可能なネット企業であり、これまで3桁を超える売上成長を続けてきたので、可能性を秘めていそうです。上場初期段階としては合格点をつけられる有望企業と思います。

四半期毎の売上高が日本円で50億円を超えてきたので、今後は2桁台後半の成長率をどのように続けて行くかという段階に入ります。競合の中で抜きん出るサービスを拡大していく必要があります。

米国の有力ネット企業は、特殊なリンクトイン(LNKD)を除いてどれも広告が主要な収入源です。一方中国ではバイドゥ(BIDU)を除き、ゲームが主要な収入となっている段階です。また、SNSを運営して大きく儲けている中国企業もありません。

ユーザーベースではモバイル化が急速に進んでいますが、企業サイドがモバイルサービスで収益化を確立しているわけでもありません。今後、中国ネット企業の収入構造も大きく変化していくと思われる中、よいスタートダッシュを切ったYYも大成長していけるかどうか、今後正念場を迎えるところですが、中長期的に注目していける銘柄だと思います。

参考:グローバルグロースレポート

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