直近四半期決算は売上2.3倍増
YYは2011年まで赤字の続いた若い企業です。ようやく黒字に転換した2012年度を待って上場を果たしたような印象です。
2012年通期売上高は8億2000万人民元(1億3162万ドル)で+165.5%増、調整後一株利益は3.82人民元(0.61ドル)で、前年の赤字(-7.07元)から黒字転換しました。
2013年第1四半期(1-3月期)の売上高は3億1500万人民元(5071万ドル)で前年同期比+130.5%増、調整後一株利益は1.42人民元(0.23米ドル)でした(前年は-1.19人民元の赤字)です。
成長著しい中国ネット企業は、四半期間(3カ月間)の売上高が日本円で10~20億円というレベルから100億円に近づく段階で、3桁以上の成長率で急速に伸びる傾向があります。奇虎360科技も上場直後は連続的に+100~200%以上の増収が続いていました。YYも2010年から3桁(+100%超)の売上成長が続いてきました。
ただ、四半期で100億円の売上規模に近づいてくるとそうもいかなくなり、以降も2桁後半の成長率を上げるには、突出した市場シェアのサービスを持ち、かつその市場が急成長する必要があります。YYもこの段階に近づきつつあり、正念場を迎えます。YYは2013年第2四半期(4-6月期)の売上高予想レンジを3億3500万~3億4500万人民元と発表しました。これは前年同期比+78~84%という増収率になります。
オンラインゲーム部門とミュージック部門が主力
オンラインゲーム部門とミュージック部門が主力
セグメント別に見ると、オンラインゲームとミュージックがそれぞれ売上の4割前後を占めます。
2013年第1四半期におけるゲーム収入は、前年同期より+92.3%増えました。ゲームユーザー(42万人)一人当たりの収入が50%増えたのと、取り扱うゲームタイトル数も50から92作品へと増えました。ミュージック部門の売上高は、前年同期より+245.9%もの大幅増でした。
その他のインターネットサービスから発生する収入(IVAD)とは、54万人の有料会員(前年は21万人)から得るメンバーシップ料金が主なものとなります。メンバーシップ料金以外には、オンライン授業を開催し、教師と収入をシェアするなどしています。オンライン広告収入部門は前年同期比+55.7%増でした。
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