鉄道/観光・イベント列車

AIZUマウントエクスプレスで会津へ行こう(2ページ目)

NHK大河ドラマ「八重の桜」の舞台として話題になっている会津。その中心である会津若松へ鉄道で行くなら、時間はかかるけれど、東武鉄道、野岩鉄道、会津鉄道経由が面白い。直通のAIZUマウントエクスプレスが走っているので、東武特急スペーシアと合わせて2つの列車に乗り継ぐだけで会津入りできるのだ。観光で乗るなら断然おススメしたい『裏ルート』を、AIZUマウントエクスプレスを中心にご紹介しよう。

野田 隆

執筆者:野田 隆

鉄道ガイド

東武特急で出発
スペーシア

東武特急で下今市へ

東武ご自慢の特急スペーシアを使った「きぬ109号」に乗って約1時間半あまり。列車は、下今市に着く。日光へ向う乗り換え客と一緒にホームに降り、AIZUマウントエクスプレスに乗り換える。列車は、まだ到着しておらず、駅員にホームを訊ねると、階段を上って別のホームで待つようにとのこと。全車自由席なので、少しでも早く列車に乗るべく下今市で乗り換えたのだが、荷物が多かったり、階段の上り下りに苦労するなら鬼怒川温泉の方が便利である(他のAIZUマウントエクスプレスの場合は、鬼怒川温泉始発なので、下今市では乗換不可だ)。

いよいよ、AIZUマウントエクスプレスに乗車

AIZUマウントエクスプレス

下今市に到着するAIZUマウントエクスプレス

待つこと数分で、日光からAIZUマウントエクスプレスがやってきた。この駅で進行方向が逆になるため4分程停車。その間に運転士は席を移動する。

アーチ

客室の出入り口にはアーチがある

東武日光行きの普通電車と同時発車。すぐに分かれて鬼怒川温泉を目指す。幸い車内は空いていたので、席はより取り見取り。但し、窓と座席の位置が合っていないので、車窓を快適に眺められる席は限られる。デッキのない車内ではあるが、ドア付近に会津・日光と書かれたアーチのようなものが立っていて、それをくぐって座席に向かうようなユニークな構造になっている。

トンネルと鉄橋が多い野岩鉄道の旅

川治温泉駅

川治温泉駅のユニークな案内板

鬼怒川温泉でスペーシアからの乗り継ぎ客を拾い、やや車内が賑やかになって出発。新藤原からは、野岩鉄道に乗入れる。1986年開業の比較的新しい路線だけあって、高規格で急カーブはなく、その代わりトンネルと橋梁が極めて多い。見晴らしの良い渓谷を鉄橋で渡ったかと思うと、長いトンネルを抜け、また鉄橋の繰り返しである。

 
湯西川温泉駅

トンネルの中の湯西川温泉駅

人家の少ない山岳地帯であり、生活路線としてはあまり機能せず、もっぱら観光客頼りの鉄道だ。沿線には温泉が多く、川治温泉、湯西川温泉、中三依温泉、上三依塩原温泉口と温泉がつく駅名が連続する(ほっとスパ・ラインの愛称がある)。その中で、湯西川温泉はトンネルの中の駅で、ホームの出入り口はイルミネーションで輝いているのが印象的だ。

全線約30キロを各駅に停車するにもかかわらず34分で走り抜け、会津高原尾瀬口からは会津鉄道の路線に入る。鉄道会社が代わると言われなければ気付かないほど、1本の路線として連続していて、停車時間も僅かで発車する。
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