保険料の払い方を工夫するだけで節約できる!
まず、保険料の払い方によって節約できる術を3つ紹介します。■節約術1 保険料のまとめ払い
保険料のまとめ払いは節約術の定番中の定番です。保険料はまとめて払うと割り引いてくれるので、まとめ払いをしましょう。
例えばA社のネット定期保険(1000万円・60歳満了)に30歳・男性が加入した場合の月払い保険料は1,883円。年払いは22,168円で、月払いより年間で428円の節約ができます。微々たる金額ですが、これを預貯金の利子で稼ごうと思ったら、かなりの元金が必要ですよね。まとめ払いは、お金を払いながら稼いでいるようなものなのです。
まとめ払いには半年払い、年払い、前納、短期払い、全期前納、一時払いなどいろいろな方法があります。半年払いと年払いはほとんどの商品で可能ですが、それ以外のまとめ払いは貯蓄性の保険に適用されることが多いようです。前納は前もって数か月分または数年分を払うこと。短期払いは保険期間の途中で払い終えることです。例えば18年満期のこども保険の保険料を10年間で払うなど。全期前納は保険期間全体の保険料をまとめて払うこと、一時払いは一時に払うことです。
全期前納と一時払いは、保険料をまとめて払うという点では同じですが、次のような違いがあります。
全期前納は、払い込んだ保険料をいったん保険会社が預かり、毎年の払込期日がくるごとに払い込んでくれます。ですから、保険期間の途中で解約したり死亡したりした場合は、保険会社が預かっている未払い保険料が戻ってきます。対して、一時払いはすでに保険料が全額払い込まれているため、戻ってくるお金はありません。この違いにより、まとめて払う保険料は全期前納より一時払いのほうが安く設定されます。
■節約術2 クレジットカード払いにしてポイントをゲット
まだ、全社・全商品というわけではありませんが、クレジットカード(以下、クレカ)で払える生保会社や商品が増えています。
クレカ払いにしても保険料が割り引かれるわけではありませんが、ポイントをもらえます。そのポイントをグッズに交換できたり、キャッシュバックされたりすれば、その分、おトクということになります。例えばポイント還元率が1%のクレカで払えば、保険料は1%引きになっているのと同じことです。クレカで半年払い、または、年払いにすれば、ダブルでおトクです。
■節約術3 終身医療保険の保険料を終身払いにする
終身医療保険の保険料の払い方には、60歳や65歳などの一定年齢で払い終わる有期払いと、死亡するまで払い続ける終身払いがあります。目先の保険料の負担を軽くしたいなら、終身払いを選びましょう。
例えばA社の終身医療保険で、入院日額1万円コースに30歳・男性が加入した場合の月払い保険料は、60歳払済は4,416円ですが、終身払いは3,052円です。
まとめ払い(全期前納と一時払い以外)とクレカ払いは契約の途中でも変更できるので、まだの方は保険会社に連絡して手続きをしましょう。終身医療保険の保険料の払い方は基本的に途中では変更できないので、新規加入時のみに使える節約術です。
保険の入り方でも保険料の節約ができる!
次は、保険の入り方で保険料を節約する術の紹介です。■節約術4 若いうちに入る
生命保険は、死亡率や入院率を保険料に反映するので、年齢と性別で保険料が変わります。基本的に、年齢が若いほど死亡や入院する確率が低いので保険料は安くなります。このため、同じ保険金額で同じ保険期間の場合、若いほど保険料が安く、払う保険料総額も安くすみます。
例えばA社のネット定期保険(1000万円・60歳満了)に男性が加入した場合、月払い保険料は25歳で1,620円、30歳で1,883円、35歳で2,308円です。
■節約術5 健康なうちに入る
若いうちは病気とは無縁で、入院や死亡は想定していないでしょう。でも、若いからといって病気や事故・災害で入院することや死亡することは皆無とはいえません。病気になってからでは保険は入れないか入りにくくなります。
例えばA社の終身医療保険(入院日額1万円・終身払い)に30歳・男性が加入する場合、月払い保険料は、通常の医療保険は3,052円ですが、持病がある人でも入りやすい引受基準緩和型の医療保険は5,475円です。やはり、保険は健康なうちに入っておくのが節約になるのです。
保険の選び方でも保険料が節約できる!
最後は、保険そのものの選び方で節約する術の紹介です。■節約術6 死亡保障は定期保険より収入保障保険を選ぶ
数千万円の高額な死亡保障は掛け捨て保険で準備するのがセオリーです。死亡保障の掛け捨て保険は、保険期間中にいつ死亡しても死亡保険金は同じ金額の「定期保険」、保険契約時の保険金額がピークでその後は経過期間に応じて徐々に減っていく「収入保障保険」が代表です。同程度の死亡保障を確保する場合、定期保険より収入保障保険のほうが保険料を節約できます。
例えばA社の定期保険(3000万円・60歳満了)と、収入保障保険(月10万円・60歳満了・最高保険金額3600万円・支払い保証期間1年)を比べた場合、30歳・男性が加入したときの月払い保険料を見ると、定期保険は7,110円ですが、収入保障保険は2,450円です。収入保障保険なら半分以下ですむということです。
■節約術7 タバコを吸わないならリスク区分料率のある商品を選ぶ
定期保険や収入保障保険には、リスク区分料率を採用している商品があります。これは、喫煙の有無や健康状態などで3つか4つの保険料率を設け、タバコを吸わない健康体の人は保険料の割引率を最も高くした商品です。
例えばB社の定期保険(1000万円・20年満了)に35歳・男性が加入した際の月払い保険料は、標準体は3,700円ですが、非喫煙優良体は1,740円と半分以下です。タバコを吸わず、健康に自信のある人はリスク区分料率のある商品を利用すると保険料の節約になるわけです。
■節約術8 同じような保障内容でも会社によって保険料が違うのでよく比較する
ほとんど同じような保障内容なら、どこの会社の商品でも保険料は同じと思っていませんか?実は、わずかな金額ですが違うのです。例えば3社の終身医療保険(入院日額1万円・30歳・終身払い)の月払い保険料を見てみると、以下の通りでした。
- A社 男性3,052円 女性3,302円
- B社 男性3,047円 女性3,157円
- C社 男性2,560円 女性2,630円
■節約術9 ネット生保やネット専用の商品も検討する
定期保険や一部の収入保障保険、医療保険はネット生保で販売されるようになっています。また、ネット専用で販売している商品もあります。これらは、経費が安くすむ分、保険料を安くしています。
例えば定期保険(1000万円・15年満期)に30歳・男性が加入した場合の月払い保険料は、大手生保の定期保険は2,540円ですが、A社のネット専用定期保険は1,317円です。加入する会社にこだわりがないのなら、ネット生保やネット専用商品を利用すると保険料を安くできます。
ここまで紹介してきた術を駆使して、保険料の節約をしてくださいね。
※例で取り上げた保険料は2018年5月20日現在のものです。
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