お墓・墓石・霊園の選び方/墓地・霊園の選び方

平成25年度の都立霊園の募集が始まりました

都立霊園の募集は年に1回。居住年数、遺骨要件など申し込み資格をクリアすれば、応募することができますが、毎年申込者殺到で今年も高倍率になることが予想されます。今年は合葬タイプの小平樹林墓地の募集数が3倍に増えました。

吉川 美津子

執筆者:吉川 美津子

葬儀・葬式・お墓ガイド

都営霊園は都会のオアシス

青山霊園

多くの偉人達が眠る青山霊園。もともとは神葬祭用の墓地として開設されました

都立霊園とは、文字通り東京都が管理・運営する公営の霊園のこと。現在は青山霊園、雑司が谷霊園、谷中霊園、染井霊園、多磨霊園、八柱霊園、小平霊園、八王子霊園の3霊園が開設されています。

多くの政治家、財界人、著名人が眠っていることでも知られているため、各霊園ではマップ片手に偉人達のお墓参りをする人たちの姿がよく見られます。

平成25年度の募集について

小平樹林墓地

小平樹林墓地。使用料は遺骨の状態で13万4000円、粉末遺骨だと4万4000円

都立霊園の申し込みに際しては、都内に5年以上継続して居住していること(3年以上の霊園もあり)、手元に遺骨があること(樹林型を除く)など、各霊園の資格条件をクリアした人のみ、申し込みをすることができます。募集は年に1度しかなく、さらに申込者が殺到するので毎年抽選になります。当選したら、3年以内に埋蔵することも条件のひとつとなっています。

平成25年度の都立霊園の募集数は4544。例年は約2000~3000の募集ですから、募集数は数だけ見ると一気に増えました。ただし、そのうち一般埋蔵施設、つまり普通のお墓は964ヵ所だけになるので要注意。期限付きの収蔵・埋蔵施設が180ヵ所。その他の3400は合葬埋蔵施設(※)、となります。小平の樹林墓地の募集数は、平成24年度の500から、今年度は1600と3倍以上に増えています。

※合葬埋蔵施設の中には、使用許可日から20年保管後に共同埋蔵する「一定期間後共同埋蔵」と、納骨時速やかに共同埋蔵する「直接共同埋蔵」があります。

応募の前の注意事項

  • 墓石を含めたトータル金額を考える
公営霊園と言っても、都営霊園の価格(永代使用料)は、決して安くありません。今回の募集については、八柱霊園を除いて永代使用料はすべて100万円超で、青山霊園にいたっては、400万円以上、高いところでは1600万円も永代使用料がかかります。公営霊園の区画は広めに設定されている場合が多く、その分使用する石材の量が多くなるため、墓石代と工事費が予想外にかかってしまった、というケースも。トータル金額でいくらかかるかの概算を考えておく必要があります。

  • 石材店は選ぶことができる
都立霊園は特定の業者を指定されることがないため、自由に石材店を選ぶことができます。しかし細かい設計上の規定や、地域による違いがあったり、メンテナンスの部分でお付き合いが生じますので、あまり遠方の石材店ではなく都営霊園の特徴や地盤を熟知した石材店が無難です。

  • 募集区画は選べない
応募する際、自分で区画を選ぶことはできません。現在募集している都立霊園の区画は、もともとお墓だった場所をいったん更地にして募集に出されていますので、入口から遠い場所になったり、隣の区画が荒れ果てている可能性もあります。また、過去にどのような人が埋葬されていたかわからないので、そういった点に抵抗のある人は避けたほうが良いでしょう。

  • 抽選について
抽選は毎年8月下旬に都庁で行われます。公開抽選なので誰でも会場内に入ることができます。抽選方法は2011年からコンピューターを導入。ルールに従った抽出方法により当選者を決定します。これにより3日かかった抽選が1日で終わるようになりました。

「申込書」と「申込みのしおり」は6月27日から7月16日まで都庁や霊園などで配布されます。都立霊園についての詳細は公式サイト「TOKYO霊園さんぽ」をご覧ください。

都営霊園の魅力はなんといってもその立地にあります。一部を除いて都市部や住宅地のど真ん中に位置していながら広大な敷地を有しているためか、開放感にあふれ、緑豊かで都会のオアシスのよう。なによりも交通の便が良いところに位置している霊園がほとんどなので、気軽にお参りに行けるところが最大のメリットでしょう。
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