教育、社会保障

少子高齢化が進む日本。教育、社会保障のこれからとは?

2013年の税制改正大綱に「2013年4月から2015年末までの間、祖父母などが教育資金を一括して30歳未満の子や孫に送る場合、1人につき1500万円を上限に贈与税を非課税にする」という項目が盛り込まれました。この項目自体は高齢者層から若手へ資産を移転して、資産の流動性を高めようという施策の一環ですが、安倍政権からは教育改革にも本腰を入れる様子が伺えます。

例えば世界的に活躍できる人材を育てるため、国外トップクラスの大学では一般的だと言われる、大学教員への年俸制を2014年をメドで導入しようとしています。現在、国立大の教員が民間企業と共同研究をした場合、給与に上乗せされないことが多いという問題も改善に向けた動きが見られます。民間から大学側、教員に適正な報酬が支払われるような制度を作り、海外や民間からの研究者の受け入れ体制を整えるという案が浮上しています。

また、国内と海外のトップ大学同士が共同で大学院や学部を設置し、共同で学士、修士、博士号を出せるよう、2014年度からは国際化に取り組む大学を重点支援する補助金を創設。大学設置基準なども改正し、海外からの人材受け入れを狙っているよう。さらに就職活動の解禁時期についても、すでに大学関係団体に伝えており、教育にも改革のメスを入れようという意欲が見て取れます。

一方、社会保障制度では「妊娠から子育てまで切れ目のない家族支援」を掲げ、特定不妊治療にまつわる費用の助成の充実や、3歳児から小学校就学までの保育料や幼稚園の無償化、子どもの医療費や小学校給食の無償化を推し進めるなど、子育てしやすい社会づくりにも熱心な姿勢を見せています。しかし、少子高齢化社会における社会保障のあり方も抜本的に考えなければない局面に直面しています。

安倍政権は国家公務員や地方公務員などの人件費の年間2兆円削減するとともに、生活保護の見直しなどが挙げています。社会保障費が増大するのが避けられないのであれば、他の何をどのように削っていくのか、財源をどのように確保するのか、消費税などの増税と国民の生活への配慮をどのように両立させるのか、など問題は山積みです。

まさに、社会保障そのものをどのように変革しながらソフトランディングさせるのか、手腕が問われていると言えるでしょう。国家財政を破綻させないという大前提の上で考えると、明快な正解を導き出しにくい社会保障問題は安倍政権にのしかかる最大の課題かもしれません。
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