第3位 柳家三三
短く整えられた髪に、スラリとした長身。ゆっくりと時間をかけて登場する姿は、とても30代とは思えない老成したオーラをまとっています。中学生の頃から落語家になることを志していたというのも納得。まさに天職なのではないでしょうか。落ち着いていて、聴きとりやすく、わずかな皮肉を織り交ぜるその口調から繰り広げられる落語は、老若男女問わず多くの人を虜にしてしまいます。軽くて短い話から、長くて聴きごたえのある話、さらには珍しい話まで、レパートリーは豊富です。これから年をとるごとにどのように進化していくのかを、じっくり見届けるのも楽しみ方のひとつかもしれません。
第2位 桃月庵白酒
桃の名前にちなんだピンクの着物からのぞく丸顔に浮かぶ無邪気な笑顔。そんなチャーミングな容姿から飛び出すのは、鋭い毒舌の数々。そのギャップに会場は沸き、中毒になってしまう人も多くいます。落語家の命である声がとても通っていて聴きとりやすい上に、男前な声から、子どもっぽい声まで声色を巧みに使い分けるのも人気の一因です。また、チャーミングさと毒舌を併せ持つので、生意気な子どもを演じると思わず共感してしまい爆笑すること間違いなしです。余談ですが、普段は都内を自転車で駆け回るスポーティさも魅力的なギャップかもしれません。そして、いよいよ、栄光の一位のご紹介です。
多くの落語家の中で、落語ファンが今最も旬で勢いがあると認めたのはこの人でした。