「パティスリー ユウ ササゲ」には季節限定の焼き菓子も登場する予定なので、見逃せません。お店のfacebookページやツイッターを通じて最新情報が発信されるので、ぜひチェックしたいですね。
たとえば、ショーケースの斜め上に飾られている、珍しい形の型は、フランス・アルザス地方で「Pâques パーク(復活祭)」に作られる伝統菓子「アニョーパスカル」の焼き型。底が頭になる天地逆さまの型となっていて、焼き上がった姿は子羊の形をしている、可愛らしいお菓子です。
日本でこのお菓子を販売されるのは、アルザスで修業経験のあるパティシエの方のお店など、まだまだ限られていますが、捧シェフがこれまでに作っていらした「アニョーパスカル」は、伝統的な配合の生地に様々なアレンジを加えたバリエーションが楽しく、以前のお店では3~4月頃のイースター時期の毎年の人気商品でした。この型も、来年2014年、イースターの始まりとなる4月20日頃には稼働を始めるに違いありませんので、楽しみにしていましょう!
また、フランスで1月6日に祝う「エピファニー」にいただく、アーモンドクリーム入りのパイ「ガレット・デ・ロワ」も、捧シェフの得意とする焼き菓子の一つです。こちらも期待したいですね。
「パティスリー ユウ ササゲ」の厨房内は、このような様子です。動線の考えられた、働きやすそうなレイアウトとなっています。オーブンも、下段に石板が入って遠赤外線効果を高めた二段式の平窯と、コンベクションオーブンとを備え、じっくりと火を入れたいお菓子、サクッと焼き上げたい物など、用途で使い分けが可能です。ショックフリーザー、パイシーターなど厨房機器も色々と揃っているので、効率よく様々なお菓子が作れそうです。
店内には、カウンターのイートイン席も設けられ、オープン後しばらくして落ち着いたら、営業を始められるそう。声をかければ、捧シェフも中から出てきて、気さくにお話してくださいますので、質問などあれば、ぜひ遠慮せずに尋ねてみてくださいね。
お店のロゴマークは、「捧雄介」さんのイニシャル「Y.S」をデザイン化したもの。リボンがけの縁取りは、マリー・アントワネットとルイ16世の結婚の際、それを記念して発行されたメダイユのモチーフから起こしたものだそうです。店内の様々な雑貨にも、このモチーフが使われた小物がさりげなく置かれていたり、アンティーク風の金籠やお盆、ショップカラーと同じグリーンの写真立てなど、素敵な雰囲気で捧シェフのお菓子を演出していますので、注目してみてください。
ちなみに、お店の向かいには千歳烏山郵便局があります。この物件を初めて見にいらした時、ちょうど年賀状のシーズンで、お客様で非常に賑わっていたそう。地域のコミュニティとなるこのようなランドマークがすぐ近くにあるという点にも魅力を感じ、この場所にお店をオープンさせようと決めたのだそうです。
取材の日も、お店の前に置いてあるショップカードをお持ちになったり、「いつオープンなの?」と尋ねていかれるお客様が大勢いらっしゃいました。私が、自然光の入る窓際でケーキの撮影をさせていただいていたら、通りかかったご家族連れの小さなお子様達が3人、目をキラキラさせながら、窓越しにそのケーキをじっと見つめてくれるではありませんか! 捧シェフはその様子をご覧になって、オープニングの先着プレゼント用に準備していらした焼き菓子を3つ取り出して、お子さん達にプレゼント。その場で封を開けて嬉しそうに召し上がっていた笑顔が心に残りました。オープニングにチラシを配布するといった告知は特になさらないということでしたが、きっとこれから、地元の方々に徐々に広まっていき、愛されるお店として成長していくことでしょう。
2013年、東京都内にオープンした注目パティスリーとして、ぜひ訪ねたいお店の一つ「パティスリー ユウ ササゲ」。今後のさらなる飛躍が楽しみです!
<ショップデータ>
パティスリー ユウ ササゲ
東京都世田谷区南烏山6-28-13
電話 03-5315-9090
営業時間 10:00~19:00
定休日 火曜
※5月6日(月祝)・7日(火)はオープニング特別営業、9日より通常営業。
5月14日(火)より毎週火曜定休
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