観劇チケットを持たずに遊ぶ『GINZA KABUKIZA』
歌舞伎専用劇場である歌舞伎座と、その後ろに建設された銀座で最も高いビル・歌舞伎座タワーをあわせた複合施設が『GINZA KABUKIZA』です。「観劇チケットを持たずとも楽しめるスポット」は2つ。順にご案内しましょう。歌舞伎座が「新しくなったんだなぁ」と実感する点の一つに、地下鉄・東銀座駅と劇場地下2階がつながったことがあげられますが、この地下2階フロアが、「チケットを持たずとも楽しめる」フロアとしてすでに大人気となっている『木挽町広場』。歌舞伎座の鳳凰の座紋が入った巨大な提灯が出迎えてくれるお祭り広場のような空間に、お弁当やお土産物の売店、そば処などが点在しています。ガイドのお薦めは、売店『かおみせ』にある歌舞伎座初登場のベーカリーのあんぱん。隈取の焼印が入ったあんぱんはいかにも歌舞伎座という一品で、お土産としても活躍してくれそう。棚に並んだ瞬間に無くなる大人気商品なので、列に並ぶのを覚悟の上お出かけ下さい。
さて「チケットを持たずとも楽しめるスポット」、2つ目は2013年4月24日(水)にオープンとなるGINZA KABUKIZAの5階フロアです。そこには一体何が?!
5階は歌舞伎テーマパーク!
オフィスタワー・歌舞伎座タワーの5階は、歌舞伎座の屋上庭園を望むフロアとなります。中心となるのは『歌舞伎座ギャラリー』。(入場料500円/小学生未満無料)本物の歌舞伎の衣装や小道具などを間近で鑑賞できる展示スペースと、歌舞伎俳優の話を生で聞けるイベントなどが行われる『木挽町ホール』から成るスペースです。オープンを前に行われたトークショーに登場した歌舞伎俳優の中村梅玉さんは、「いつか衣装を着る過程や化粧をする過程などを、このホールでみなさんにご披露したいです」と意気込んでいらっしゃいましたが、舞台と客席の段差がほとんどないアットホームなホールなので、もし実現したらかなり近くからじっくり見ることができそう……楽しみです!
そして歌舞伎座ギャラリーの周りには、GINZA KABUKIZAならではの店舗が3つ。こちらも見逃せません。
【寿月堂 銀座歌舞伎座店】
創業160周年を迎えた海苔の老舗・丸山海苔店のお店。隈研吾さんが設計した店内は日本中から集めた美しい竹で囲まれ、屋上庭園を見ながらゆったりとした時間が流れます。海苔がサンドされたサンドイッチや、最後はポン酢をかけて茶葉まで味わうほうじ茶など、海苔とお茶を扱うお店ならではのメニューがずらり。お土産販売スペースには、歌舞伎座らしいパッケージのティーバッグセットなども。
【お土産処 楽座】
歌舞伎関連の書籍、グッズ、お菓子などなど500アイテムものお土産物がぎゅっと集められているショップ。役者の名前や紋が入ったオリジナルグッズというと、劇場内の売店では通常その時出演している人のものしか販売されませんが、楽座では出演しているか否かに関係なくいつでも色々な俳優のグッズを販売するそうです。重要登場人物の衣装をモチーフにしたポーチやバッグなどは、さりげなく歌舞伎ファンであることをアピールできる一品。
【スタジオアリス歌舞伎写真館】
なんと歌舞伎のお化粧、衣装、かつらを身につけ、歌舞伎役者になった気分で記念写真が撮れる写真館が登場。事前にネットなどで申し込みをしておけば、誰でも若侍や町娘、羽衣新造に変身できます。衣装は歌舞伎役者さん直々に指導を受けたというスタッフが、ポージングや役柄についての説明もしてくれるので、あっという間に“なりきれる”ことでしょう。(料金はプランによって異なりますが20000円台~)着物の着付けレンタルや、定式幕のセットをバックに写真撮影をするプランなどもあり。
新しくオープンを迎える歌舞伎座タワー5階は、歌舞伎の美しさ・楽しさ・伝統を様々な形で表現している歌舞伎テーマパークのような空間。歌舞伎ファンはもちろん、歌舞伎に触れたことがない人の入口として、そして外国人を案内しても喜んでもらえるのではないでしょうか。
※上記データは記事公開時点のものです。