サイズによる分類
タイルのサイズは多くの種類がありますが、特長としては大きく下記の5種類とそれ以外の特殊サイズに分けられます。・45角、75角、100角、200角などの正方形タイル
・45二丁、45三丁、100×200などの正方形を何枚か並べたサイズのタイル
・小口平タイル……108ミリ×60ミリのタイル、煉瓦の小口のサイズ
・二丁掛けタイル……227ミリ×60ミリのタイル、小口平を2つ目地を挟んで並べたサイズ
・ボーダータイル……二丁掛けよりも細長い比率のタイル、サイズはまちまち
・特殊形状タイル……六角形や花形、紋章を表したテラコッタタイルなど、文字通り特殊な形状のタイル
形状による分類
平物タイルもっとも多く利用されているタイルです。文字通り平らなタイルです。
平物タイル
モザイクタイル
45ミリ角より小さなタイル。シートかネットなどの台紙に固定し、施工しやすくしている。手間をかけて一枚一枚手貼りをする場合もあります。
モザイクタイル
役物タイル
開口部や角・端部に貼るタイル。面取りタイルや曲がりタイルなどもあります。また平タイルを建物角度に合わせて接着して作る場合もあります。
割肌の役物タイル
表面仕上げによる分類
施釉(せゆう)タイル釉薬(ゆうやく)を塗って焼いたタイル。釉薬が焼かれるとガラス質の薄膜が表面にできます。これが平滑性、耐汚染性、耐久性、強度、彩色をもたらしてくれるので、昔から浴室やトイレなどに使われてきました。
施釉タイル
無釉タイル
釉薬をかけずに焼きしめたタイル。土の色がでやすく素朴なイメージのタイルが多いです。
無釉タイル
ブラスト仕上げタイル
焼き上がったタイルに、小さな鉄の球を吹き付けて表面を荒らしたもの。見た目に柔らかさを出したり、荒れた感じを出すのに使われています。
ブラスト仕上タイルと鉄の球
スクラッチタイル
スクラッチ=引っかき模様のタイルです。表面をピアノ線で櫛引き(くしびき)して、焼き上げたタイルで、日本では昭和初期に流行ったタイルです。
上の写真は綺麗な引っかきラインで、下は引っかいた時にわざと、ワラビと呼ばれる土のささくれを出し、色合いに深みを出したタイルです。
スクラッチタイル
もちろんこれ以外にも各メーカーで、表面を削ったタイルや、表面に川砂を練り込んだタイル、プリントしたタイルなど特殊なタイルが多数あります。
次のページでは、仕上げも形状も特殊なタイルの中からほんの一部ですが、ご紹介します。