130品種、350本もの桜並木
国内では珍しい品種も
日本でも珍しい桜の品種「大手毬」。大きな手毬のように花が集まって咲くのが特徴で、造幣局内で楽しめます。
「紅手毬」は、大手毬よりやや小ぶりの品種ながら、花の色が鮮やかな紅色で見事に咲き誇ります。
小さな手毬状になる「小手毬(こでまり)」のほか、「紅手毬」は小手毬と同様ですが花が赤い手毬のようになるのが特徴でこの名が付けられた品種です。
造幣局で最も本数が多いのが「関山(かんざん)」です。明治初め、東京・荒川堤の桜として有名になり、花の色が濃紅で大輪なので遠くから見てもすぐわかります。
造幣局の旧正門と、造幣局内で最も多く見られる品種「関山」。モダンレトロな八角形の屋根とのコラボレーションは写真スポット。
日本で花弁数が最も多い珍しい桜の品種「兼六園菊桜」。
つぼみは紅色で開花時に淡紅色になり、中国の楊貴妃を連想して世人が名づけた「楊貴妃(ようきひ)」、日本で花弁数が最も多い珍しい桜「兼六園菊桜(けんろくえんきくざくら)」なども必見です。
さらに、京都の洛北、市原にあった里桜でその咲くありさまが“虎の尾”のような「市原虎の尾(いちはらとらのお)」、仙台の伊達藩にあった極めて美しい真紅の八重桜「八重紅枝垂(やえべにしだれ)」も見事です。
木々に桜にちなんだ俳句・川柳がかけられていることも。
また、桜の木々の中で俳句・川柳がかけられているのを見かけることでしょう。これは桜の通り抜け期間中、造幣局内に設置されている投句箱に俳句・川柳を投句することができ、優秀な作品を毎年、選びます。もし、選ばれると、翌年の桜の通り抜けでその俳句や川柳が、美しい桜の花々とともに披露されます。
俳句や川柳に興味がある方はぜひ一句詠んで、投句してみてはいかがでしょうか。
なお、造幣局では毎年、多くの品種からピックアップした1品種を「今年の花」として紹介しています。2013年は「天の川(あまのがわ)」。東京・荒川堤にあった里桜で、樹姿がほうき状で淡紅色の花が上向きに咲く、これもとても珍しい品種です。
毎年すべての品種から「今年の花」が選ばれます(2013年は「天の川」)