新年度になり、一戸建てに移られて念願のペットを、と思っておられる方も多いと思います。また、お子さんが小学校に上がられてペットをせがまれる方もいらっしゃるでしょう。

獣医師の立場からそんな方々へのアドバイスをいくつか取り上げてみました。参考にしていただければ幸いです。

1. まず、家族の意見をまとめる

できていそうでなかなかできないのが、これです。獣医科病院に連れてこられる犬や猫、 「どこでもらわれたのですか?」と聞くと、「子供が拾ってきたんです。私は反対したんですが、どうしてもというので……。」とおっしゃる方があります。子供は日中学校に行っていますから、結果的にお母さんが一番世話をすることになります。

「どんなペットを飼うのか?」
「犬ならどんな犬種にするのか?」
「どこで手に入れるのか?」
「誰が主に世話をするのか?」

徹底的に議論してください。衝動買いや思いつきで飼うと、必ず後悔します。

その点、ペットは車に似ているのです。一生のうち、何度も買い替えできないこと、個人の好みが大きく左右すること、思いがけないことで費用がかかることも同じです。

2. 世話をする分担を決める

ペットを飼った当初は、珍しさで家中が大騒ぎですが、大きくなると世話の押し付け合いになるのはどのお宅でもあることです。

まず「誰がどんな世話をするのか」を決めましょう。分担としては、餌やり、散歩、シャンプーなどがあります。ペットフードを買いに行く係も必要です。お母さんに何もかも押し付けては気の毒です。

3. 飼うペットについてデータを集める

さて、家族会議で「犬を飼う」ということになったとします。手近なところで、「親戚の人のところで子犬が生まれたからあげると言っているよ」もありだと思いますが、一度に二頭も三頭も飼えないなら、もう少し検討してみませんか? いろいろな犬種を飼うことは、犬を深く知る良い機会ですし、お子さんの教育に必ず役立ちます。

一般の日本人がペットとして犬を飼いだした歴史はせいぜい百年、持っている犬についての知識やしつけのノウハウは、残念ながら欧米のそれに及びません。

また、現在日本に入っている外来の犬種は、その用途に応じて何百年もかけて改良を加えられてきたものです。歴史的背景を理解せず犬を飼うのは大変勿体無いことなのです。