ドケルバン病とは
腱鞘炎の一つで親指に発生します。腱鞘炎自体は、手の炎症性疾患の一つで、通常は手を繰り返し使用することにより、機械的な刺激が腱周囲組織に加わり炎症を起こす病態。親指の付け根の部分が炎症を起こしています。
ドケルバン病の原因
手を反復して使用することがほとんどの原因です。それ以外の原因として、関節リウマチ、結核、細菌感染が原因の化膿性腱鞘炎があります。ドケルバン病の症状
炎症症状として、発赤、熱感、疼痛、腫脹が親指の付け根にある長母指外転筋、短母指伸筋に一致して見られます。ドケルバン病の治療法・薬・副作用
■安静指の使用が原因となる場合は外固定により指の使用を制限することで腱鞘炎が落ち着きます。
固定具を使用すると安静が保てます。
■鎮痛薬
必要に応じて鎮痛薬を使用します。
ボルタレン、ロキソニンなど非ステロイド消炎鎮痛薬( NSAIDと省略されます )。
ボルタレン 1錠15.3円で1日3回食後に服用。副作用は胃部不快感、浮腫、発疹、ショック、消化管潰瘍、再生不良性貧血、皮膚粘膜眼症候群、急性腎不 全、ネフローゼ、重症喘息発作(アスピリン喘息)、間質性肺炎、うっ血性心不全、心筋梗塞、無菌性髄膜炎、肝障害、ライ症候群など重症な脳障害、横紋筋融 解症、脳血管障害胃炎。
ロキソニン 1錠 22.3円で1日3回食後に服用、副作用はボルタレンと同様。
どちらの薬でも胃潰瘍を合併することがありますので、胃薬、抗潰瘍薬などと一緒に処方されます。5年間、10年間の長期服用で腎機能低下などの副作用があ りますので、注意が必要。稀に血液透析が必要となる場合もあるので、漫然と長期投与を受けることはできる限り避けて下さい。急性期を過ぎたら主治医と相談し、減量ないし休薬を考えましょう。
■ステロイド注射
炎症のある部位にケナコルトなどのステロイドを直接注射します。注射に痛みを伴いますが、効果はかなり確実でしかも長期間持続します。
ステロイドの腱鞘内注射。
■腱鞘切開
上記の保存的な治療でコントロールできない場合、手術を行います。成人の場合は入院は必要ありません。局所麻酔で30分間程度の手術です。
腱鞘切開。