「他に抜きんでる」たぬきの神様
太田道灌(おおた どうかん)が江戸城を築城した際に、現在の神田佐久間町付近に柳を植えて鬼門除けの柳の森を作りました。その鎮守として祀られたことが、通称「おたぬきさん」と呼ばれる柳森神社のはじまりと伝えられます。神社の場所は、秋葉原駅東口からJR線のガード下をくぐり神田川に架かる神田ふれあい橋を渡ると対岸の左手にあります。
「おたぬきさん」の名前は、境内社の福寿社に由来します。福寿社には江戸幕府5代将軍の徳川綱吉の母・桂昌院が信仰していた福寿神(狸)の像が祀られています。「たぬき=他に抜きんでる」ということから、立身出世や勝負事、金運向上にご利益があるとして信仰を集めています。
境内にはユーモラスな狸の石像や、かつて若者達が力自慢を競ったという力石もあり、地元に親しまれて来た神社の歴史が理解できます。
神社の境内は、道路より一段下がった場所にあり、ささやかながら木々に覆われ、対岸の秋葉原の喧騒がうそのような静けさです。
ちなみに、柳森神社は、日本橋の椙森神社、新橋の烏森神社とともに江戸三森と称されているそうです。
■柳森神社(やなぎもりじんじゃ)
住所:東京都千代田区神田須田町2-25-1
電話:03-3251-6422
拝観時間:境内自由
定休日:無休
アクセス:JR秋葉原駅から徒歩約5分
URL:http://www.kanko-chiyoda.jp/tabid/388/Default.aspx (千代田区観光協会)
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