工藤静香の魅力を引き出した歌、「恋一夜」
10代後半にソロデビューしてから、メキメキとその歌やダンスに磨きをかけた工藤静香。きりっとした眉毛と目つきが印象的で、大人の魅力をかもし出しながら格好良く歌う曲の数々は、ほとんどがヒットするという歌唱力もある歌手でした。その中でも、この「恋一夜」が1番、工藤静香の魅力を引き出した歌でした。愛する男性とのことを悲しげに歌う表情と、その必死で歌う姿に感動した曲です。折れそうなくらいの体型で、切ない歌詞を歌うこの曲は、初めて聴く人の胸に刺さりました。
「あなたの腕に狂いながら、こわれてしまいたくなる」というフレーズがとくに良く、女性の感情を演歌の様に表している良い曲だなと思います。愛する女性って、本当に大変な思いをしているんだなと勉強にもなる曲です。
今は、あまりこういった深い愛を歌う若い歌手はいませんが、80年代にはこういった歌を20歳ほどの歌手が歌うこともありました。それを中学生や高校生が必死に聴き、感動したものです。
その時代でも工藤静香の歌唱力は抜群で、可愛らしい歌手の中でもどこかシックで落ち着いた雰囲気も憧れの的でした。大人になって、この歌詞の意味が少し分かるようになり、ますますこの恋一夜が好きになりました。
恋をしている女性にも男性にも、1度聴いてほしいなと思う曲です。