●Premiere Pro CS
多くのプロユーザーが利用している編集ソフトが「Premiere Pro CS」です。現在のバージョンは「Premiere Pro CS6」です。とくにプロユーザーに注目されているのが、Windows版とMac版があることと、それぞれのプロジェクトに互換性があることでしょう。さらに、PhotoshopやAfter Effects といった周辺アプリケーションとの連携もスムーズで、使いやすさという点では、優れています。
「Premiere Pro CS6」の編集画面
Premiere Pro CS6をおすすめする場合のポイントは、対応するファイル形式の多様性です。ポストプロダクションに限らず、プロのビデオ編集現場では、どのようなファイル形式の映像データが持ち込まれるかわかりません。また、放送局などのクライアントが、どのようなファイル形式での納品を望むかもわかりません。こうしたさまざまなフォーマット要求に応えるには、Premiere Pro CS6のファイルフォーマットの多様性は、とても心強いものがあります。しかも、ファイルフォーマットの異なる映像データを混在させて編集することも可能なところも魅力です。
また、時間の短縮も重要なポイントです。たとえば、Premiere Pro CS6で編集したムービーに効果を設定する場合、「After Effects CS6」というアプリケーションを利用しています。このとき、Premiere Pro CS6で編集中、Premiere Pro CS6の中からプロジェクトをAfter Effects CS6に転送し、After Effects CS6で効果を設定。さらにAfter Effects CS6からプロジェクトをPremiere Pro CS6に戻して編集作業を続けることができます。すなわち、最終出力するまで、一度もレンダリング作業が不要なのです。これは、長尺のムービー編集を短時間でしなければならないユーザーには最適な機能です。
ただ、Premiere Pro CS6での快適な編集を行うには、それなりのメモリー容量が必要で、最低でも8GB、できれば16GB搭載というマシンがベストだったりします。したがって、ある程度のハードウェアへのコストが必要になります。
といって、標準仕様のMac Bookでは利用できないかというと、そのようなことはありません。筆者も、標準仕様の「Mac Book Pro」で利用していますし、4GBメモリー搭載のMac miniでも利用しています。