家具・インテリア/インテリア家具の選び方・飾り方・アイテム

目黒通りの「インテリアストリート」の今(2ページ目)

1990年代から目黒通り沿いに発展した、通称「インテリアストリート」。この世界でも珍しい通りの現在はどうなっているのでしょうか? インテリアストリートの現在と、これからのエンドユーザーの動きをレポートします。

喜入 時生

執筆者:喜入 時生

インテリア・建築デザインガイド


ミッドセンチュリーからナチュラルへ

今回、「インテリアストリート」を歩いてみて感じたことは「ミッドセンチュリーから北欧デザインを経て、ナチュラル感のある家具が多くなったな」ということでした。

2000年代初頭は、ある種の「チェア・バブル」的な現象があり、雑誌でも頻繁にデザイナーズ椅子特集が組まれていた時期です。椅子専門の雑誌も創刊されていました。

しかし、今では、それも一通りの落ち着きを見せており、椅子やインテリア雑貨も個人の感覚で選ぶ時代になっています。
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多くのショップがこのように店頭に椅子を並べて展開しています。いまや珍しくなったイームズも健在でした。


今回、「インテリアストリート」の家具たちを見て、トレンドがデザイナーズ家具からナチュラル感のあるもの、安価で名もない中古家具、手作り感覚の椅子、逆に高価なアンティーク家具など、多様化している印象を受けました。

自分の目を信じる時代

今は、家具をはじめ、さまざまなプロダクト製品は、デザイナーの名前やブランド、価格で判断する時代でなくなったのかもしれません。

消費者=エンドユーザーの「モノを見る目」が確実に上がってきており、「好きか嫌いか?」「可愛いか可愛くないか?」などの、それぞれの価値判断でモノを選んでいる感じがしました。

つまり、「アマチュアの時代」です。プロのコーディネーターやデザイナー、プランナーなどに選んでもらわなくても自分で見て確かめて、しっかりとチョイスしている感じを受けました。
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手作り感満点の椅子も並んでいました。こうしたDIY感覚も最近の特徴です。


「自分の部屋は自分でプロデュースする」そんな時代なのかもしれません。これは、プロフェッショナルにとっては脅威ですが、住宅でも飲食店のインテリアでも、良い意味での「アマチュアリズム」が台頭してきていると言えるでしょう。

こうした現象は、今までプロ任せだったインテリアコーディネートに変化をもたらすかもしれません。ですが、エンドユーザーの人々は自分の感覚を信じていいと私は思います。そのほうが、より、自分にとって心地よい空間を作れるのですから。

そんな印象を強く持った、今回の「インテリアストリート」めぐりでした。

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