名古屋・大阪と伊勢志摩を結ぶ
豪華+快適なプレミアムエクスプレス
名古屋、大阪と伊勢志摩を結ぶ近鉄の観光特急50000系「しまかぜ」。2013年3月21日のデビューに先駆けて試乗会が行われたので、ひと足先にその魅力を体感してきました。しまかぜは多彩な豪華&快適仕様を取り入れたプレミアム・エクスプレス。2013年秋に執り行われる伊勢神宮の第62回神宮式年遷宮に合わせて、開発・整備されました。
運行は大阪難波←→賢島(片道約2時間20分)、近鉄名古屋←→賢島(片道約2時間)の2ルート。1日1往復(水曜日は運休)のみで6両編成138席(既存の特急は約300席)と、ダイヤも席数も限られていることもプレミア感を高めています。
顔つきは男らしいイケメン
いたれりつくせりの革張りシート
まず気になるのはルックス。フロントフェースは角々として、ガンダムみたいで男前。それでいてマスクの上半分がガラス張りなので、いかついというよりシャープで涼しげな面持ちです。白地にブルーの配色も、海沿いの街へと向かう爽やかさを演出しています。
乗り込んでまず印象的なのがゆったりしたレイアウト。私鉄初の全席3列配列で、シートの前後の配置間隔は125cm。身長176cmの筆者が足を十分に延ばすことができ、リクライニングを倒しきっても後ろの席の邪魔になりません。前後左右とも実にゆとりがあります。 そして、開発担当者が「最も力を入れました」と胸を張るのがシート。この列車のために開発されたオリジナルの本革張りで、適度な弾力としっとりと包み込んでくれるような包容力があります。
機能も充実。背もたれのリクライニング、足元のレッグレストは電動で、おまけに腰部にはエアクッションのマッサージ機能まで付いています。角度調整できる読書灯があったり、後ろの席と向かい合わせにする際の座席回転もスムーズだったり、さらにカーテンも電動だったりといたれりつくせり。「家具店から鉄道、旅客機まであらゆるシートに座りまくって研究しました」という担当者氏の情熱が注ぎ込まれています。