日本が誇る世界のディーヴァ 中丸三千繪
中丸さんはここ数年国内でも全国各地の音楽ホールでリサイタル、コンサートを精力的にこなしていらっしゃいます。曲目はリサイタル毎にバラエティに富んでいますが、代表曲としては「私を泣かせて下さい」「アヴェ・マリア」「ドレッタのすばらしい夢」「さようなら、過ぎ去った日よ」などが私は特に好きです。近年では2011年ですが、俳優の奥田瑛二さんが監督・演出を担当されたオペラ「ひと夜にふたつのモノオペラ 生には影が、死には光が。」が意欲作で見応えがありました。作曲家の三枝成彰さんや指揮者のYuki MORIMOTOさんとがっちり組んで中丸さんの新たな魅力が引き出された秀作です。
欧米圏では最も有名な日本人アーティスト
中丸さんは日本ではオペラ好きの方以外にはほぼ無名、しかし欧米圏では(特にイタリアで)最も有名な日本人アーティストのお一人といった印象があります。オペラ歌手のコンクールとしては世界で最も権威のある「マリア・カラス・コンクール」で優勝した唯一人の日本人です。また故ダイアナ妃やマイケルジャクソンも彼女の大ファンでしたし、2006年にはイタリア大統領から同国の文化・産業に貢献した人物に贈られる「イタリア連帯の星勲章 コメンダトーレ賞」が授与されたすごい方です。ここ15年ほどは日本各地で小児がんの子どもを支援するチャリティコンサートを行うなど、社会活動面でも高い評価を受けています。
オペラ歌手としての中丸さんの魅力は、情感に溢れ、艶やかで、会場全体を包み込むような深みの有る伸びやかな美声、圧倒的な声量などが挙げられます。初めて中丸さんの歌声を生で聴かれた方の多くが涙する稀有の才能・実力をお持ちの方だと思います。
自らの可能性を切り開いてきた半生
そして中丸さんのもう一つの魅力はバイタリティ溢れるその生き方にもあります。高校入試の際試しに受けた音楽学校のピアノの実技試験で音楽に目覚めオペラへの志を持たれた様です。あとは夢に向かってまっすぐ、大学、大学院は声楽科に進学、その後小澤征爾さんに才能を見出され、イタリア留学を勧められるとツテが全くない状態でイタリアへ渡り、と行動力がずば抜けています。近年では喉の衰えを防ぐため本格的な肉体トレーニングを受けたり自分の可能性を自分で切り開き前進していく姿に感銘を受けます。
公式サイト http://bit.ly/122reZB