失恋があったからこそ、気がつけたこと
学生の頃、付き合っていた彼にメールで別れを切り出されました。振られたときは、どうしようもなく悲しくて、眠かろうが、風邪ひこうがごはんだけはもりもり食べていたのに、食欲もなく、うつうつした日々を過ごしていました。
「どうしてふられたんだろう」
素敵な思い出ばかりが何度も何度も頭の中で上映され、涙がこみあげてくる。
どうしたら、立ち直れるんだろう。前向きになれるんだろう。
いつまでも消せない彼とのメール、写メ、メアド。
これを消したら、きっと後悔する。もっと悲しくなる……。
でも思い切って消した。するとなぜかとてもすっきりした気持ちになったのです。新しい気持ちが少し芽生えてきたのです。
そのとき気づいたのです。
いまの自分、あたらしい自分を大事にするには、捨てなければならないものがあるということを。そのときの私にとっては、彼を思い出させるメール、写メ、メアドだったんですね。
私はいま、自分にとって必要なもの、気持ちが前向きになれるものだけに囲まれて生活しています。そのほかのものは全部思いきって捨てました。今の自分に必要ないもの、人間関係もすべて。ものも心も生活も代謝が必要なんですね。
そんないまの自分があるのもこの失恋があったからこそかもしれませんね。