カステレット要塞 ゲフィオンの泉
コペンハーゲン港の入口を防御するために作られたカステレット要塞の中心に、ゲフィオンの泉が水を湛えています。女神ゲフィオンが左手を振りかざした勇敢な姿で、4頭の牛に鞭を打っています。ゲフィオンは北欧神話の中に登場し、スウェーデン王から与えられた広大な敷地を一晩で耕地にしたと伝えられています。4人の息子を牛に変えて、現在のシェラン島の土地を耕したのです。
振りかざした鞭のしなりや、4頭の牛の動きにスピード感が漲っています。鞭打たれた牛は、怒涛の如く土地を耕したことでしょう。でも、鞭打つ牛は自分の息子ですから、少し痛々しさを感じてしまいます。
彫刻の勇敢さとは異なり、水しぶきをあげる噴水が、周囲の緑に限りない潤いを与えています。泉のまわりでは公園を散歩する人や、デートを楽しむカップルが一息ついています。コペンハーゲン市民にとっても、観光客にとっても癒しの場となります。
泉の背後には、自然の緑に包まれる中、聖アルバニ教会の姿がくっきりと浮かび上がり、歩き疲れた足を休めるのに格好の場所です。
■ゲフィオンの泉
住所:Kastellet 15, 2100 København
公式HP:http://www.kastellet.info/
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