大きなガラス張りの明るい現代美術館
フィレンツェといえば、ルネサンスというイメージが強いのですが、それだけではありません。20世紀の彫刻家マリノ・マリーニは1901年トスカーナ地方のピストイアに生まれ、1980年に没しました。代表作は馬に乗っている少年の彫像の連作で、ヴェネツィアのグッゲンハイム美術館など他館にも収蔵されているので、目にした方もおられるかもしれません。
建物は、かつてサン・パンクラッツィオ教会という教会でした。中世ごろからあった教会でしたが、ナポレオンの命により教会としての機能を失い、たばこ工場、軍用施設に転用され、さらに火事の被害を被りました。その後改築され、1988年に美術館施設として再生されました。
火事の被害で失われた教会後陣部分は、大きなガラス張りの壁となっています。天井の高い広い空間は、のびやかで明るい雰囲気です。マリーニの作品たちはとても自由なようすで、鑑賞しているこちらもなんとも楽しくなってきます。
なんとも楽しい、過去と現在の共作ともいえるような空間です。歴史との繋がりが強いイタリアらしい、現代美術との出会いの場となるのでしょうか。
■Museo Marino Marini(マリノ・マリーニ美術館)
住所: Piazza di San Pancrazio, Firenze
電話:+39 055 219432
営業時間:月10:00~17:00、水~土10:00~17:00
休館日:火、日、祝日
HP:http://www.museomarinomarini.it
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