良質な睡眠は睡眠の「量」と「質」の2つの側面から考えられますが、「質」を保つうえで「正しい寝具を使うこと」は非常に重要なファクターとして上げられます。市場には様々な種類の寝具が出回っているので、どれを選んだらいいのか迷ってしまいますよね。まずは、掛け布団について見ていきましょう!

キーワードは保温機能と吸放湿機能

正しい掛け布団を使っていますか?

正しい掛け布団を使っていますか?

掛け布団を語るときにキーワードとなるのが「寝床内気候」です。就寝したときに人の体と寝具の間にできる空間の温度と湿度の環境を、「寝床内気候」といいます。人が就寝すると寝床内気候温度は上昇し、湿度は急上昇したあと低下し、その後は安定した温湿度が保たれます。湿度は人間の体と寝具の接している面には留まらず、掛け寝具の上方向や敷き寝具の下方向へ速やかに移動し、寝床内気候の温度は32~34度、湿度45~55%のときに、人間は最もよく眠れるといわれています。

この快適な寝床内温湿度を保つための掛け布団選びの必須条件としては、適度に軽くて圧迫感がなくドレープ性(柔らかさ)があり身体に馴染むことと、保温機能と吸放湿機能があることが大切になります。さらに、収納性もあれば文句なしです!

掛け布団は重い方がいい?軽い方がいい?

よく「掛け布団は重くないと寝心地が良くない」というご意見を伺うことがありますが、掛け布団は重いと睡眠中に手や足の先への血液の送り込みに余分な圧力が必要となり、結果として血圧が高くなって快眠を妨げるといわれています。また、人によっては重みが邪魔になり、夜中に呼吸しづらくなるというケースもあります。それだけではありません。重くてかための掛け布団は体には馴染まないので、肩口に隙間が出来てしまうことも懸念される理由の1つです。

ただでさえ就寝中は体温が下がっているのにも関わらず、冬であれば外部の冷たい空気が肩口と掛け布団の間に出来た隙間から入り込み、寝床内の温度を必要以上に下げてしまうことにもつながります。寝床内の温度が下がることで、風邪をひいてしまったり、もしくは寒さで夜中に目を覚ましてしまったり、お手洗いに行きたくなり頻繁に中途覚醒が起きたりなど、安眠が妨げられる原因になってしまうのです。

掛け布団の理想の素材は「羽毛」

人は眠っている間、20~30回寝返りをうちますが、体にフィットしない重くてかたい掛け布団では、寝返りをうつたびに冷気を呼び込んでしまうので、不快感が招かれます。掛け布団の詰め物としての理想の素材は、お手入れも楽で、優れた温度調節機能や吸放湿性を持っている水鳥から採れる天然の素材、「羽毛」です。軽くて体への馴染みも良く、首もとから肩にかけてもしっかりカバーしてくれるのでおすすめです。

さらに、キルティング加工されているものは羽毛のかたよりを防ぐことが出来るので抜群のフィット感が得られます。欧米のように湿気の少ない気候風土では、梅雨がある日本のように羽毛が湿気を含んで使っているうちに一箇所にまとまってしまうといったようなことがあまりないため、キルティングの技術が開発されなかったようですが、現在では高級羽毛布団のほとんどが立体的なキルティングが施されています。

水鳥の羽毛は外気の変化に合わせて自動的に膨張・収縮・吸湿・発散・撥水作用を行う特性があるので、寒いときには広がって空気をたくさん含むために冬は暖かく、暑いときには縮まって空気の流れを良くして汗などの湿気も吸い取り外部へ拡散するため、夏は爽やかさを保つことができるという優れもの。羽毛の掛け布団は1枚持っているととても便利なので、ぜひお店に行って実際にいろいろな羽毛布団に触れてみて、お気に入りの1枚を探してみてくださいね。

なお、羽毛以外の素材では、絹わたや合織わたなどもあります。軽くて保温性や吸湿性の良い天然素材のオーガニックコットンの薄めのものを何枚か用意し、季節によって使用する枚数を変えるものおすすめですよ。


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