保険で資産運用するという方法
この国には「株や投資というものには手を染めたくない」と固く誓っている人たちが少なからずいます。いろいろな考えを持つ人がいて、それでいいのです。でも、そういう人には、お金の置き場所が預貯金しかないのでしょうか? 株や投資を忌避する安全志向の人が、お金を増やせる資産として、保険があります。年金保険でお金を増やす
保険でお金を増やせる商品といったら、年金保険があります。たとえば、年金保険で1,000万円を作るとしたら、毎月30,000円を保険料として30年間払い込んで(累計保険料1,080万円)、30年後に11,260,000円になるという商品があります(住友生命のたのしみワンダフル)。
この運用利率は0.24%です。1,126万円つくるのに1,080万円の資金と30年という時間が必要です。 以前はもう少し利率も高く魅力もありましたが、日銀の金融緩和の継続により、金利は最低となっています。利殖としては期待できません。他社の保険商品も同様に、運用利率が悪く、販売停止となっている商品もあります。
この運用利率は0.24%です。1,126万円つくるのに1,080万円の資金と30年という時間が必要です。 以前はもう少し利率も高く魅力もありましたが、日銀の金融緩和の継続により、金利は最低となっています。利殖としては期待できません。他社の保険商品も同様に、運用利率が悪く、販売停止となっている商品もあります。
積立型だけではなくて、一時払いの年金保険や養老保険もありますが、こちらの運用利率も1%未満ですので、預貯金よりはマシとはいえるものの、1000万円に育つには時間はかかります。
もっと小さな資金から、1000万円がつくれる保険商品はないものでしょうか?実は、あるのです。それは変額保険です。
変額保険でお金を増やす
変額保険は、払い込んだ保険料のうち、積み立てられる分を株式や債券などで運用する年金資産の運用実績に応じて、保険金や解約返戻金が変額する保険をいいます。変額保険では、死亡保険金(高度障害保険金)は保証されていますが、満期保険金や解約返戻金は確定していません。実績に応じて変動します。
通常の保険(定額保険)は保険会社が運用責任を負うのに対して、変額保険では契約者が運用責任(投資リスク)を負うことになります。
たとえば、毎月2万円の保険料を30年間払い続けて、6%で運用ができた場合に、1,186万円となるというシュミレーションがあります(アクサ生命の年金払定期付積立型変額保険I型)。
こちらも、1000万円つくるのに30年かかる、気の永い話ですが、1000万円の元手は720万円ですから、年金保険よりは収益性は高いといえます(6%運用の実現性をどう考えるかが核心です)。
ユニットリンク保険でお金を増やす
同じ変額保険なのですが、もう少し効率的な商品に、ユニットリンク保険があります。変額保険との違いは、変額保険は運用で積立金が増えると自動的に死亡保障が買い増されますが、ユニットリンク保険は死亡保障の買い増しがありません。つまり、保障に余分なコストを回さない分、しくみとして変額保険より貯蓄性が高いのです。
ユニットリンク保険では、上の変額保険と同条件(毎月2万円、30年間、6%運用)で、払い戻し金が1,538万円なるという試算が公開されています(アクサ生命のユニットリンク保険、有期型)。
ユニットリンク保険では、上の変額保険と同条件(毎月2万円、30年間、6%運用)で、払い戻し金が1,538万円なるという試算が公開されています(アクサ生命のユニットリンク保険、有期型)。
定期付積立型変額保険に比べたら、将来価値が29%も増えるのですから、増やしたい人にはぴったりの保険です。ただし、運用成果は自己責任です。保険会社は将来価値をまったく保証していません。
【関連サイト】アクサ生命 変額保険の運用状況
【関連サイト】アクサ生命 変額保険の運用状況
リスクを負うからお金が増える
ところで、「投資をしたくない人には変額保険があります」という言い方には、正直言って矛盾があります。なぜなら、変額保険は一種の投資と呼べるからです。定額保険では負わない運用リスクを契約者が負っています。だから、実質的には投資なのですが、保険を持っているという安心感から行動に踏み切れるかもしれません。
できないことができるようになるのなら、そんな矛盾があってもいいかもしれません。株や投資が嫌いな人でもお金が増やせるツール、それが変額保険なのです。
できないことができるようになるのなら、そんな矛盾があってもいいかもしれません。株や投資が嫌いな人でもお金が増やせるツール、それが変額保険なのです。
ちなみに、真っ正面から投資に向き合う人は、先ほどの例で試算すると、30年後は2,009万円の将来価値が見込めます(毎月2万円を6%で複利運用)。