子育てを取り巻く現代の環境
今回お話を聞いたのは、保育士として働きながら、任意団体「オトナノセナカ」代表を務め、また「こども未来プロデューサー」という新しい仕事をつくろうとしている小笠原舞さん。保育士として、またオトナノセナカの活動をしていくなかで、いま必要なのは、「育児支援」というより「子育てをする家族支援」なのではないかと言います。「日本を、世界を変える保育士」小笠原 舞さん
話しながら泣いてしまうママ、頭を悩ませているパパ、我慢できず泣いてしまう子どもたち。これはごく普通の、一般家庭の話なのだそう。親も子どももみんな一生懸命で、誰のせいのでもないのだと小笠原さんは言います。
「保育士として無力感を感じることがたくさんあります。保育園は子どもを預ける場所ですが、保育士がどんなに長い時間子どもと向き合っても、家族にはなれない。どんなに頑張っても家族にしかできないことがたくさんある。保育園は、“家族”のアウトソーシングの場ではなく、一緒に一人の人間を見つめ、共に育てる場です。いま、2歳児の子どもを毎日見ていますが、子どもの成長過程っていつの時代も変わらないですよね。変わってしまったのは社会やコミュニティ、家族観。いま目の前にいる子どもたちのために、本気で日本の子育てモデルを変えたいと思ったんです。」
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