2月株式市場の傾向
2月相場には、「節分天井」という相場の格言があります。「節分天井」とは、「2月上旬(節分)に株価が天井を付けた後は、下落基調が続く」という意味です。「節分天井」といわれている理由には、3月決算企業が、決算を控え、機関投資家や企業が損益を確定させるために、2月末は株式等を売り出す傾向が強いといわれているからです。では、2月の株式市場の動向について、過去の株価データから統計的に検証してみました。※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
検証対象:全銘柄
検証期間:1990年3月~2012年1月25日
1銘柄当たりの投資金額:20万円
買い条件
・1月末の最終営業日の寄り付きで買い
売り条件
・25日経過後の翌日営業日寄り付きで売り
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1月末に全銘柄を購入し、25日経過後に売却した場合について検証を行います。仮に、勝率が50%以上で、損益がプラスならば、2月は株価が上がりやすい月となります。反対に、損益がマイナスであるならば、2月は下がりやすい月といえるのではないでしょうか。
以上のルールで過去のデータを用いて検証した結果は、以下の通りです。
■株式市場の傾向(2月)の検証結果
勝率: 51.66 %
勝ち数: 29,516 回
負け数: 27,617 回
引き分け数: 1,298 回
平均損益(円): 4,283 円 平均損益(率): 1.43 %
平均利益(円): 30,063 円 平均利益(率): 10.02 %
平均損失(円): -23,068 円 平均損失(率): -7.69 %
合計損益(円): 250,262,903 円 合計損益(率): 83,421.27 %
合計利益(円): 887,341,206 円 合計利益(率): 295,784.95 %
合計損失(円): -637,078,303 円 合計損失(率): -212,363.69 %
プロフィット・ファクター(総利益÷総損失): 1.393
平均保持日数: 27.97 日
以上が、株式市場の傾向(2月)の検証結果です。検証結果を見てみると、勝率は51.66%、平均損益は1.43%となっています。2月の1トレードあたりの平均損益(率)が、1.43%とプラスになっていることから、2月は上昇しやすい傾向の月といえるでしょう。「節分天井」という格言がありますが、今回の検証では、2月が下がりやすい傾向はみられませんでした。一概に格言通りにはならないということでしょう。
2月は、上がりやすい傾向がありますが、その中でも過去の検証で好調な銘柄にはどのような銘柄があるのか確認してみましょう。
2月好調ランキング
上記の表は、先ほどの検証結果において、勝率の高い銘柄のランキングです。ランキング上位の銘柄から特徴的な銘柄を上げると、
【7554】幸楽苑
【4550】日水製薬
【2612】かどや製油
【4923】コタ
といった銘柄があげられます。これらの銘柄に共通することは、3月に優待権利確定日を控えている企業です。3月優待銘柄は、権利確定日が近づくにつれて、個人投資家の注目が集まりやすい銘柄です。2月は、優待目的の買い圧力が強くなりはじめるために、上記銘柄は株価が上昇しやすい傾向があるのでしょう。2月は、3月に株主優待の権利確定日がある銘柄に注目してみてください。
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(このテーマでの検証については、【システムトレードの達人】を使って検証しています。記事の内容に関しては万全を期しておりますが、その内容の正確性および安全性、利用者にとっての有用性を保証するものではありません。当社及び関係者は一切の責任を負わないものとします。投資判断はご自身の責任でお願いします。)