男の子育て/夫婦のコミュニケーション

夫婦喧嘩でグローバル人材が育つ!?(3ページ目)

夫婦喧嘩は子どもに見せてはいけない。これは定説でした。しかし、上手な夫婦喧嘩なら子どもたちに見せてもいいと、私は思います。上手な夫婦喧嘩とは、夫婦がお互いに自己主張しながら、最終的には相互理解に至る夫婦喧嘩です。上手に夫婦喧嘩するコツと、上手な夫婦喧嘩が子どもに与える意外な良い影響を紹介します。

執筆者:おおた としまさ

ダイバーシティ・ネイティブを育てよう

夫婦がお互いの違いを認め合い、尊重し合うことで、夫婦の中にダイバーシティ、つまり多様性を認める文化が生まれます。そのような夫婦に育てられた子どもは、両親がああだこうだと衝突し合いながらでもなんとか協力し合って生きていく姿を目の当たりにします。

「人と人とは違っていいんだ。違いを大切にしながら、理解し合うことはできるんだ」ということを、あたりまえのこととして学びます。

「デジタル・ネイティブ」という言葉をご存じでしょうか。タブレット端末やスマホを自在に操る子どもたちのことです。それと同じです。いわば「ダイバーシティ・ネイティブ」です。「デジタル・ネイティブ」の子どもたちが大きくなって、ごく当たり前にデジタル・ツールを使いこなして社会で活躍することが容易に想像できるように、「ダイバーシティ・ネイティブ」が、将来ごく当たり前に異文化の人たちと活発に議論し、お互いの考えを尊重し合うことは想像に難くないでしょう。

子育て夫婦がときに夫婦喧嘩をしながらでも、夫婦間のダイバーシティを実現することは、結果的にダイバーシティ・ネイティブを育てることになるのです。必要とあればぶつかることも辞せず、しかし必ず相互理解まで結びつけるスキルに長けた人種となるはずです。最近はやりの「グローバル人材」って、要するにそういう人のことだと思います。


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