モチっとした極太麺がパッと目を引く「道頓堀やきそば」。現在、大阪府下のお好み焼店などで食べることができる
大阪といえば、食いだおれの街。昔から“天下の台所”といわれ、日本の食文化をリードしてきました。特に、お好み焼やたこ焼などの“鉄板コナモン”は、大阪のグルメとして定番中の定番であり、1年を通して国内外から多くの観光客が食べるために訪れています。
そのお好み焼、たこ焼と並ぶ“コナモン御三家”と言われるメニューが、焼そば。この焼そばで大阪の新たな魅力を発信しようと、日本コナモン協会などが中心となって開発し、昨年11月にデビューしたのが「道頓堀やきそば」です。
ビックリ極太麺! キャッチフレーズは「うどんやないで」
日本コナモン協会は、2013年で設立10周年を迎える。「粉もんどころが目に入らぬか!」のポスターでコナモンをますますアピールする
一方、富士宮焼きそば(静岡県)やひるぜん焼そば(岡山県)などが、ここ数年で“B級グルメ”として全国的な知名度を誇る人気グルメとしてブレイク。本来、鉄板グルメの本場である大阪としては、その焼そばを生かし、新たに大阪の魅力を発信したい――そこで、日本や世界のさまざまなコナ(粉)を使った料理“コナモン(粉もん)”の研究・発信などを行う日本コナモン協会(本部:大阪市)が立ち上がりました。
2010年から本格的な開発が始まった「道頓堀焼きそば」。関係者による試行錯誤が続いた(画像提供:日本コナモン協会)
特にこだわったのが、「道頓堀やきそば」に使う“麺”の太さ。日本コナモン協会によると、通常の焼そばに使われる麺の太さのサイズは18番が多いそうで、今回、「道頓堀やきそば」には“超極太麺”といわれる10番の麺が選ばれました。まるでうどんのような太さを誇るこの麺は、見た目のインパクトもバツグン。さらに、口に含んだ時の歯ごたえ、モチモチな食感は病み付きになること間違いなしです。そして、「うどんやないで」がキャッチフレーズです。
「道頓堀焼きそば」の開発段階で並べられた、さまざまな太さのサンプル麺(画像提供:日本コナモン協会)
さらに、「道頓堀やきそば」のソースは、大阪人が大好きな“コテコテ甘口(うまくち)ソース”を採用。だしとスパイスをきかせてとても濃厚ながら、甘みもしっかりあり、キレも追求したというこのソースは、じっくり焼き上げた麺にからみ、ふっくら色つやもおいしそうに仕上げます。