美しい湖北の風景を一望できる 長浜城歴史博物館
小物から天下人となった豊臣秀吉の出世城と言われる長浜城。江戸時代になり、湖北の政治の中心が彦根に移ると廃城となり、わずかな石垣と井戸だけが残されていました。しかし、昭和58年になって長浜市民により、「長浜城を復活させよう」という運動が起きました。そして、安土桃山時代の初期天守の様式を想定した、二層の大屋根に望楼を載せた、長浜城天守閣が復元されました。この時に、天守の内部に長浜城歴史博物館が開館しました。
長浜城歴史博物館の常設展示は、天守閣の2階と3階で行われています。「ひらけゆく湖北・長浜」をテーマに、縄文時代から現在までの長浜を中心とした湖北の歴史が展示されます。
常設展示での注目は、やはり豊臣秀吉が登場する戦国期の展示「秀吉と長浜」です。豊臣秀吉と長浜の関わりを焦点に、「浅井三代と湖北」「秀吉の長浜築城」「秀吉の足跡」「長浜時代の秀吉」「町衆と曳山」「石田三成と近江衆」と激動の長浜の戦国時代を解説します。
特に秀吉の長浜築城の様子を表わしたジオラマや秀吉の行動を4つの時期に分けて追跡するトライビジョンは分かりやすく楽しいと評判です。
戦国時代にヨーロッパから伝わった新兵器・鉄砲。長浜には、戦国時代、堺と並ぶ火縄銃の二大生産地であった国友鉄砲鍛冶集団がいました。
彼らの江戸時代に入ってからの歩みと、江戸時代後期に現れた天才的な技術者で発明家・国友一貫斎の業績を中心に解説するコーナーも見応えがあります。
天守閣の5階には、琵琶湖をはじめ、美しい湖北の風景を一望できる展望室があります。ここでは、室内に流れるナレーションや効果音によって戦国時代における長浜の重要性を実感することができます。
■長浜城歴史博物館(ながはまじょうれきしはくぶつかん)
・住所:滋賀県長浜市公園町10-10
・電話:0749-63-4611
・時間:9:00~17:00(入館は16:30まで)
・休館日:無休
・料金:一般400円、小中学生200円
・交通:JR北陸本線、長浜駅から徒歩5分