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1.安心・安全震災前には重視する項目の80%近くが価格・費用で断然トップでしたが、震災後は耐震性能が価格・費用に並ぶまでになっていることがわかります。耐震性能を高めるにはコストアップになります。しかし生命や財産を守るためには床面積の広さに多少制限を受けても耐震性能を高めたいという考え方が強くなっているといえます。
2.省エネ・環境
日本はもともと四季の変化が大きく、高温多湿の日本では先人達がさまざまな工夫をしてきました。その流れをもう一度考えてみようというのがパッシブデザイン住宅の考え方です。パッシブとは受け入れるという意味です。エアコンなどの機械に頼るだけでなく、太陽の光・熱・風などの自然の力を住まいの中に受け入れ、取り込む工夫がなされている住まいです。
3.長寿命・可変性
安心・安全、省エネ性と共にもうひとつ注目されているのが長く快適に住める住まいです。それには耐久性が高いことはもちろん、維持管理が容易で可変性が高いことが基本です。仮に建物が50年の使用に耐えても、配管や設備はダメになってしまうでしょう。その際に取り替えが容易な構造になっていることも大切なポイントです。また長い間にはライフスタイルに変化が見られます。そうした場合、間仕切りを取り外したり位置を変えたりすることが出来れば、不自由なく快適に住み続けられるでしょう。
ガイド佐川のワンポイントアドバイス
今年は省エネに優れた住宅を「認定低炭素住宅」として認定し、住宅ローン減税額を多くするなど優遇措置を適用して低炭素を目指す普及の元年になるのではないかと言われています。省エネは喫緊の課題なのです。近年はハイテク機器を活用したスマートハウスの考え方が広がっています。これからは最新機器によるスマート化とパッシブデザイン住宅の考え方と両輪で考えていく住まいづくりがより一層求められていきます。