ボサノバのスタイルを確立した ジョアン・ジルベルト
皆さん直球なギタリストを挙げてらして、私もそうしたかったんですが、私自身でギターを弾かないせいか、すぐに「この人」というのが浮かばずに、しばらく考えていました。ロバート・ジョンソンを既に挙げてらっしゃる方がいらしたというのもあります。ロバート・ジョンソンこそは、今のロックの始祖というか、ブルーズは彼からはじまったと言われているし、カリスマ的アーティストは必ず27歳で死ぬという伝説(「クロスロード」)をつくった男なので、彼は外せないでしょうね。
そういう、スタイル(と表現するには、ジョンソンはワイルドすぎたかもしれませんが)をつくったギタリストって他にいるかな、と思ったときに、ぱっと浮かんだのが、ジョアンでした。
ボサノヴァという音楽、作曲とか作詞は当然ジョビンとかモラレスとかになりますが、あの独特のビート感をつくったのは、当時まったく無名だったこのジョアンのギターの演奏(弾き語り)スタイルだったと言われています。
変化球なセレクトかもしれませんが、音楽史的な存在感という点、スタイルを確立させたという点においては、やはり名前を挙げないわけにいかない「ギタリスト」かと思いました。
下のアルバムは、基本、ギター弾き語りのみです。しかしこれだけで、もう彼の世界、いやボサノヴァという音楽そのものの世界さえも完結しているように思われます。
■アーティスト名:Joao Gilberto(ジョアン・ジルベルト)
■代表曲:E Preciso Perdoar
※とりあえず、下のアルバム収録曲から選びました
※上記データは記事公開時点のものです。