エレクトリックとアコースティック
では次に、ギターを違う視点から2つに分けてみます。電気信号で音を増幅させるエレクトリック・ギターと、電気を使わずに、ボディの振動だけで大きな音を出す、アコースティック・ギターに分類されます。
エレクトリックとアコースティック
★エレクトリック・ギター(エレキ・ギター)
ボディに、ピックアップというマイクが付いていて、そこで音を拾い、アンプから音を出すギターを、エレクトリック・ギタ−(以下エレキ・ギター)といいます。エレキ・ギターが世界で初めて販売されたのは1932年のこと、リッケンバッカー社が開発したフライング・パンと呼ばれるラップスティール・ギターが最初です。
世界最初のエレキ・ギター、フライング・パン
そして、1952年にはギブソン社からレス・ポールが、1954年にはフェンダー社からストラトキャスターが世に送り出され、エレキ・ギターのスタンダードが作り出されました。
フェンダー、ストラトキャスターとギブソン、レス・ポール
★アコースティック・ギター
アコースティック・ギターというと、鉄弦が張られたフォーク・ギターのことを指すことが一般的です。しかし、アコースティックという言葉には、「電気的な増幅をさせずに、楽器本来の響きのみを使用する」という意味があり、実際は、アンプ類を使用しないギターはすべてアコースティック・ギターとなります。つまり、ナイロン弦が張られたクラシック・ギターも、アコースティック・ギターの分類に属します。
フォーク・ギターとクラシック・ギター
19世紀後半にスペインのアントニオ・デ・トーレスによりクラシック・ギターの原型が出来上がり、1920年代にはアメリカのマーティン社から、スティール弦(鉄弦)のギターが登場しました。その後、エレキ・ギターが登場してもなお、アコースティック・ギターの人気は衰えることはありませんでした。豊かな音色は人々の心をとらえ、エレキサウンドには無い魅力で、現代の音楽には欠かせない存在となっています。
次回は更に細かくギターの種類を紹介していきます。