本のデジタル化が簡単に出来る環境は整ってきた

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本を1枚づつの紙束にする事で、デジタル化は簡単に行える。切った本もやっぱり本で、それをまた再利用する事も考えたい。

音楽CDをパソコンに取り込んで管理するのは、今では当たり前どころか、CDさえも使わず、直接データが流通するようになっています。それは、もう随分昔からのような気がするのですが、実は、まだ13年くらいしか経っていません。iPodが発売されて、まだ11年です。何故、こんなに速く浸透したかと言えば、それは、大量の音楽を簡単に一度に持ち歩けるようになったからでしょう。というよりも、従来、CD1枚なら約74分、カセットテープで120分、MDは80分と、音楽を持ち歩くメディアは、意外に嵩張る割には、持ち歩ける分量が少なかったのです。たった10枚のCDを持ち歩くだけでも、結構大変でした。それが、ボタン一つでCDはパソコンに入り、そのCD全てが、iPodに入って、それをポケットに入れて出掛ければ、いつでも好きな曲が聴けるようになりました。それは嬉しいですよね。

最近のガイド納富は、本に対して、その時の感動に近い状態にあります。買ってきた本は、ものの10分で、手元のiPad miniに入って、何冊でも持ち歩けるようになりました。書籍のデジタル化は、随分前、それこそ、音楽CDのMP3化と同じ頃から行ってはいましたが、それは全然簡単ではなく、手間も時間もかかるもので、決して人に勧められるようなものではありませんでした。それが、遂に、というか、そろそろ、誰にでも「本のデジタル化、いいよ」と言える時代が来たなと思うのです。と言っても、CDのMP3化にしても、簡単に出来るようになってから、一般に普及するまでは4年ほどかかったわけで、本のデジタル化も、普通になるにはまだ数年かかるとは思うのですが。

それでも、PFUのドキュメントスキャナ「ScanSnap iX500」と、ダーレ・ジャパンの断裁機「200DX」の組み合わせによる、本のデジタル化環境は、ようやく登場した、一般に使える環境だと思うのです。慣れれば、本一冊をiPad miniに入れるまで、6分程度で完了します。これは、CDを1枚パソコンに読み込むより速く、CD1枚をiTunes Storeからダウンロードするより少し遅い程度です。まあ、その6分間はフルに人間も活動しないとイケないので、ボタン一つで後は放っておけるCDの取り込みとは事情は違いますが。また、デジタル化した後は本はバラバラになっていて、元の状態に戻す事も出来ません。そこに躊躇する方が多いのも分かりますが、考え方として、その分、本棚のスペースが空く、というメリットもあったりします(笑)。

断裁機「200DX」が変える読書環境

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ダーレ・ジャパン「自炊断裁機200DX」37,800円(税込) 厚手の本でも、カバーごと一気に切る事が出来るので、作業がとても楽。

まず、ダーレ・ジャパンの断裁機「200DX」が凄いのだと言う話から始めましょう。例えば、420ページ程度の文庫本や新書なら、カバーごと一気に切れます。本をセットして、赤いスイッチを押すと現れる赤い光の線が本の背から2mm弱のところにくるように調整。後は、安全のためのロックレバーを外して、ハンドルを押し下げれば、それで本はバラバラになるのです。厚い本の場合は、表紙を剥がして、半分くらいに割って、その背中からナイフを当てて背中を切ります。これで本が分割出来るので、それを断裁機で切ればオッケー。所要時間は最短で15秒。本を分割しても1分くらいで切れてしまいます。
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切った本の最初のページと最後のページにはボンドが残っている場合があるので、よくチェックしてボンド部分は切り離しておく

注意事項としては、まずボンドに注意する事。本は、背中がボンドで固められています。このボンドが紙に付いたままでScanSnapにに通すと、ボンドが熱で溶けてスキャナの読取り部分にくっつきます。特に表紙に直接くっついているページ、つまり最初のページと最後のページにはボンドが付いている事が多いので、その場合はボンドが付いている部分をもう一度切ります。あと、ホッチキスで留めてある雑誌の場合、針を外してから切らないと、針に刃が当たると、それだけで刃がこぼれます。基本、とても切れ味の良い断裁機なのですが、刃こぼれすると刃の交換が必要になります。交換自体はメーカーが対応してくれるので安心ですが(当然有料です)、その間、使えなくなってしまうのは痛いので、ホッチキスの針には注意しましょう。
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ハンドルを畳んで、立てて収納出来るため、使わない時に場所を取らない。でも、仕舞い込むと使わなくなるので、目が届く所に置いておくのが、電子化を習慣づけるコツだ

何より有り難いのは、この断裁機「200DX」は、ハンドル部分を畳んだ状態で、立てて保管出来る事。おかげで、部屋の隅などに置いておいて、使う時にだけ出して使う事が出来ます。畳んだ状態でハンドルを持って運べるので、好きな場所で作業出来るのも嬉しいのです。また、とにかく簡単にスムーズに切れるので、切り方も工夫出来ます。例えば、カバーが裏表で一枚の絵になっているような場合は、まずカバー全体をスキャンした後、カバーの表裏をそれぞれ切って、表紙、裏表紙に使ったり、箱付きの本は、箱を解体した後、表紙裏表紙を裁断機で切って一枚の紙の形にするなど、本をまるごと保存するために色んな事を考えています。「200DX」は、その考えに付いてきてくれる道具なのです。