FXで指値を置くときに、「ラウンドナンバー」を避ける
指値でラウンドナンバーを避けたい理由は?
ただし、指値を置く場合は、ちょっとした注意点があります。それは「ラウンドナンバー」で注文を出さないことです。
ラウンドナンバーというのは、簡単に言えば、「キリの良い数字」のことです。たとえば、1ドル=84円00銭、84円50銭、84円60銭、84円70銭……。いずれも、銭の単位も含めて、最小単位の数字が0です。このようなレートに指値は置かないようにするのが鉄則です。
なぜでしょうか。
理由は、キリの良い数字だけに、大勢の参加者がここに指値を置きたがるからなのです。今の為替レートが1ドル=84円53銭。以前、買ったドル買いのポジションに利益が生じてきているので、そろそろ利益確定をしたいところです。指値を置こうと思った時、皆さんならどこに置きますか?
「1ドル=84円60銭」
恐らく、この水準にドルの売り指値を置く人が多いのではないでしょうか。でも、売り指値を置く人が多いということは、実際にその水準に達するところで売りたいという人が大勢出てきて、なかなか売れないという状態に陥る恐れがあります。
指値を置いたのに売れず、再びドル安になってしまったら、本当にもったいないことです。なので、指値を置く時は、ラウンドナンバーを避けるようにしてください。
2~3銭ずらして指値を置く
では、実際に指値で約定しやすくするためには、どうすれば良いのでしょうか。ラウンドナンバーを避けるということですから、キリの良い数字から少しだけずらしたところに、指値を置けば良いのです。
前出の事例で言うと、現在のレートが1ドル=84円53銭だとしたら、多くの参加者は84円60銭でドル売りの指値を入れてくる可能性が高いので、たとえば1ドル=84円57銭近辺に、ドルの売り指値を置くようにします。そうすれば、格段に約定しやすくなるはずです。
もちろん、84円57銭でドル売りの指値を入れ、それが約定したとしたら、1ドル=84円60銭で約定した場合に比べて、3銭分、利益を取り損ねる形になります。でも、その3銭分をケチったがために、結果的に指値に届かず、逆に振らされて、利益を確保できなくなるケースもあるわけですから、この3銭は決して高くはないと考えることもできます。