FX・外国為替証拠金取引/FXの機能・注文法を戦略的に活用しよう

約定しやすい指値の置き方とは?

FXには、さまざまな注文方法がありますが、基本的なものは「指値」と「成行き」でしょう。成行きは、特に「このレートで成約したい」ということは決めず、あくまでも現在のレートで注文を出す方法。これに対して指値は、あらかじめ約定させたいレートを指定し、実際のレートが指値に達したところで発注してもらう方法です。指値の場合は、出来るだけ大勢の投資家が注文を出さないところに指値を置くのがポイントです。

内田 まさみ

執筆者:内田 まさみ

FXガイド

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FXで指値を置くときに、「ラウンドナンバー」を避ける

指値でラウンドナンバーを避けたい理由は?

指値でラウンドナンバーを避けたい理由は?

指値注文のメリットは、自分の希望する為替レートで注文が約定されることです。市場の値動きが荒れている時などは、売りにしても買いにしても、あらかじめ指値を置いた方が、意図しない為替レートで約定されるリスクを避けることが出来るので、安心できます。

ただし、指値を置く場合は、ちょっとした注意点があります。それは「ラウンドナンバー」で注文を出さないことです。

ラウンドナンバーというのは、簡単に言えば、「キリの良い数字」のことです。たとえば、1ドル=84円00銭、84円50銭、84円60銭、84円70銭……。いずれも、銭の単位も含めて、最小単位の数字が0です。このようなレートに指値は置かないようにするのが鉄則です。

なぜでしょうか。

理由は、キリの良い数字だけに、大勢の参加者がここに指値を置きたがるからなのです。今の為替レートが1ドル=84円53銭。以前、買ったドル買いのポジションに利益が生じてきているので、そろそろ利益確定をしたいところです。指値を置こうと思った時、皆さんならどこに置きますか?

「1ドル=84円60銭」

恐らく、この水準にドルの売り指値を置く人が多いのではないでしょうか。でも、売り指値を置く人が多いということは、実際にその水準に達するところで売りたいという人が大勢出てきて、なかなか売れないという状態に陥る恐れがあります。
指値を置いたのに売れず、再びドル安になってしまったら、本当にもったいないことです。なので、指値を置く時は、ラウンドナンバーを避けるようにしてください。

2~3銭ずらして指値を置く

では、実際に指値で約定しやすくするためには、どうすれば良いのでしょうか。
ラウンドナンバーを避けるということですから、キリの良い数字から少しだけずらしたところに、指値を置けば良いのです。

前出の事例で言うと、現在のレートが1ドル=84円53銭だとしたら、多くの参加者は84円60銭でドル売りの指値を入れてくる可能性が高いので、たとえば1ドル=84円57銭近辺に、ドルの売り指値を置くようにします。そうすれば、格段に約定しやすくなるはずです。

もちろん、84円57銭でドル売りの指値を入れ、それが約定したとしたら、1ドル=84円60銭で約定した場合に比べて、3銭分、利益を取り損ねる形になります。でも、その3銭分をケチったがために、結果的に指値に届かず、逆に振らされて、利益を確保できなくなるケースもあるわけですから、この3銭は決して高くはないと考えることもできます。
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